新広西派

新広西派：中華民国時代の軍閥、その興亡の ইতিহাস

新広西派（しんこうせいは、または新桂系）は、中華民国時代に広西省を拠点とした有力な地方軍閥です。旧広西派から分裂し、李宗仁（りそうじん）や白崇禧（はくすうき）などの指導者の下で勢力を拡大しました。彼らは、北伐への参加、蔣介石（しょうかいせき）との対立、日中戦争での活躍、そして国共内戦での敗北という、激動の時代を駆け抜けました。

新広西派の成立と北伐

旧広西派は、孫文（そんぶん）らとの戦いに敗れて衰退し、李宗仁と白崇禧を中心とする新広西派が台頭しました。新広西派は広西省を統一し、広東国民政府と協力して国民革命軍に参加、北伐に貢献しました。特に第7軍は勇猛果敢な戦いぶりで「鋼鉄の7軍」と称えられました。

寧漢分裂と勢力拡大

蔣介石による上海クーデター後、国民党は分裂状態に陥ります（寧漢分裂）。新広西派も共産党員の粛清（清党）を行い、蔣介石の南京国民政府と対立しました。その後、寧漢合作により国民党は再統一されますが、新広西派は唐生智（とうせいち）との権力闘争（寧漢戦争）を経て、広西省から両湖地方、広東省へと勢力を拡大しました。

蔣桂戦争と両広事変

1929年、蔣介石と新広西派は国民政府の主導権を巡り蔣桂戦争を引き起こします。新広西派は敗北し、李宗仁らは一時国外へ亡命しました。その後、広西省の支配権を奪還しますが、1936年には広東軍閥の陳済棠（ちんせいちょう）と共同で反蔣介石の兵を挙げます（両広事変）。しかし、陳済棠の部下が蔣介石に買収されて離反したため、事変は失敗に終わりました。

日中戦争

日中戦争が勃発すると、新広西派は国民革命軍に合流し、日本軍との戦いに参加します。徐州会戦や台児荘（たいじそう）会戦などで奮戦し、抗日戦争に貢献しました。しかし、戦争後期には戦力温存を図り、大規模な戦闘を避けるようになります。

国共内戦と新広西派の滅亡

日中戦争終結後、国共内戦が再開されます。李宗仁は中華民国副総統に就任し、白崇禧は華中剿総司令官として共産党軍と戦いました。しかし、三大戦役（遼瀋戦役、淮海戦役、平津戦役）で蔣介石率いる中央軍が壊滅的な打撃を受けると、新広西派は国民党内で最大の勢力となります。李宗仁は総統代行として共産党との和平交渉を試みますが、決裂。中国人民解放軍の進撃により、国民政府軍は敗退を続けました。

1949年、衡宝戦役（こうほうせんえき）で桂軍の主力が壊滅し、白崇禧は広西省へ撤退します。その後、人民解放軍は広西省を占領し、新広西派は滅亡しました。李宗仁はアメリカへ亡命、白崇禧は台湾へ逃れました。

その後

李宗仁は1965年に中国大陸へ帰還し、1969年に病死しました。白崇禧は台湾で1966年に心臓病で亡くなりました。かつて新広西派を支えた黄紹竑（こうしょうこう）は反右派闘争で迫害を受け自殺、黄旭初（こうきょしょ）は香港で病死しました。

新広西派は、地方軍閥として台頭し、激動の時代を生き抜きましたが、最終的には国共内戦の波に飲み込まれました。彼らの興亡は、中華民国の歴史を語る上で欠かせない一部分です。

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