延慶区

延慶区（えんけいく）

延慶区は、中華人民共和国北京市に位置する市轄区です。

地理

北京市街地の北西部に位置し、西北は河北省張家口市、南は昌平区、東は懐柔区と接しています。北京市街地までの直線距離は約74km、車での所要時間は約1時間30分です。

歴史

延慶区の歴史は古く、春秋時代には山戎の居住地でした。春秋末期から戦国初期にかけては燕の版図となり、秦朝による中国統一後は上谷郡の管轄となりました。その後、居庸県、夷輿県、嬀川県、縉山県、永寧県、四海県、延慶県、儒州、鎮州、竜慶州、隆慶州、延慶州と改編を繰り返しました。

1912年の州制廃止に伴い延慶県となり、1928年に察哈爾省が成立するとその管轄に置かれました。日中戦争中の1937年8月25日、蒙疆自治政府が成立すると、西部は察南政庁（後に宣化省と改称）下の延慶県が設置され、東部は華北自治政府により昌平県が設置されました。1941年以降は八路軍の抗日活動の拠点となり、昌延聯合県及び和竜延懐聯県が設置され、1944年に昌延聯合県が延慶県に改称されました。これにより、華北自治政府下の延慶県と、共産党の延慶県の二つの延慶県が存在することになりました。

1945年9月20日、中国共産党軍が延慶県に侵攻すると、青竜橋を境界に以北を中国共産党、以南を国民党が支配しました。1948年5月19日、共産党が国民党勢力を駆逐すると察哈爾省の管轄下に置かれました。1952年には河北省に、1958年10月には北京市に移管されました。2015年に市轄区に昇格し、現在に至ります。

2022年冬季オリンピック

2022年北京冬季オリンピックでは、延慶区はアルペンスキー、ボブスレー、リュージュ、スケルトンの会場となりました。

ユネスコ世界ジオパーク

区内にある龍慶峡、古崖居、千家店、八達嶺の4つの風景区を中心とした地域がユネスコ世界ジオパークに指定されています。竜慶峡では氷祭りをはじめとするイベントも開催されています。これらの景勝地は、延慶区の自然の豊かさを象徴しています。

行政区画

（行政区画に関する詳細な情報があれば、ここに記述します）

外部リンク

延慶区人民政府

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