式守伊之助 (26代)

26代式守伊之助の生涯と業績

基本情報

式守 伊之助（しきもり いのすけ、1927年10月22日 - 1994年3月31日）は、日本の大相撲界で活動した立行司の一人で、26代目として知られています。彼の在位は1991年1月から1992年9月までの間であり、春日野部屋に所属していました。

初期のキャリア

熊本県下益城郡小川町（現宇城市）で生まれた本名は茶原宗一です。彼は1941年に13歳で春日野部屋に入門し、同じ部屋の先輩である木村英三（後の27代伊之助）から指導を受けました。初土俵は1941年5月で、木村宗市の名で活動を始めました。1944年には肋膜炎の影響で一時故郷に戻りましたが、1946年に復帰し、兄弟子の木村庄太郎（後の13代木村庄太郎）の紹介で力士としての道を再開しました。

順調な昇進

その後、彼は6代木村庄次郎を名乗り、1956年には十両へ昇格しました。名跡を再び木村庄次郎に戻した後、1963年11月には幕内に昇進しました。1982年から1984年までの間、彼は幕内、十両の番付書きを務め、1985年1月に三役格に昇格しました。

立行司としての挑戦

1991年1月、彼は立行司として26代式守伊之助を襲名しました。彼の在位期間は僅か11場所であったため、過去の立行司の中で最短記録の一つとなっています。この短期間には、著名な横綱や大関の取組を多数裁くこととなり、特に1991年5月場所初日の千代の富士と貴花田の対戦などが記憶に残ります。

引退後の活動

1992年9月に停年を迎えた後、彼はテレビ番組『ブロードキャスター』に準レギュラーとして出演し、講演活動も行いました。さらには、自宅で喫茶店を経営するなど多才な活動を展開しました。1994年3月31日に66歳で急逝しました。

人柄と影響

式守伊之助は、その優れた人柄と事務能力から力士会の書記を頻繁に務めていました。また、春日野清隆（元横綱栃錦）からも大きな信頼を寄せられており、栃錦夫妻との親密な関係もありました。彼は特に栃錦の結婚式では仲人を務め、非常に親しい関係であったといいます。

雑記

彼は1983年の取組では、土俵下でのハプニングに遭遇した際も、冷静に対処し続けました。立行司として数回の横綱の休場や引退に立ち会ったことからも、その影響力は大きかったことがわかります。また、現役時代にはSONYのVHSビデオデッキのCMにも出演した経験もあります。

まとめ

式守伊之助は、彼の短い立行司としての在位期間において、名勝負を裁いた名司会者でした。引退後も様々な活動を通じて、その存在感を強く印象付けました。彼の生涯は、相撲界における一つの重要な時代を象徴していると言えるでしょう。

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