張好古

張好古（ちょう こうこ、生年不詳 - 1262年）は、13世紀半ばにモンゴル帝国に仕えた漢人将軍です。彼は冀州南宮県の出身であり、激動の時代にその名を歴史に刻みました。

生い立ちと初期の活躍

張好古は、金朝末期の混乱期に漢人世侯の一人であった厳実に仕え、活躍した張晋亨の息子として生まれました。幼い頃から読書を好み、その学識は非常に広いものでした。また、勇敢でありながら策略にも通じる人物であったと伝えられています。父である張晋亨が権知東平府事の地位にあった頃、主君である厳忠済の命により、張好古は宿州に駐屯しました。

モンゴル帝国への仕官と南宋との戦い

1258年（戊午）、張好古は行軍千戸の地位を授けられ、樊城攻めに参加しました。この戦いで流れ矢を受けるも、その勇猛果敢な働きぶりを示しました。その後も、南宋軍との各地での戦闘に参加し、クビライによる鄂州包囲にも加わっています。

1260年（中統元年）、モンケ・カアンの急死により、張好古は宿州に帰還しました。厳忠済の命により恩州刺史を兼任し、さらに蘄県へと拠点を移しました。

李璮の反乱と壮絶な戦死

1262年（中統3年）に李璮が反乱を起こすと、張好古はこれに呼応して攻めてきた南宋軍を蘄州で迎え撃ちました。寡兵ながらも奮戦しましたが、衆寡敵せず、ついに戦死を遂げました。この時、父である張晋亨は李璮が拠る済南を包囲しており、息子の訃報を聞いて深く慟哭したと伝えられています。

張好古の戦死により、家督は弟の張好義が継承することになりました。

張好古の人物像

張好古は、学識豊かで勇敢、かつ策略にも長けた人物として描かれています。激動の時代において、モンゴル帝国に忠誠を尽くし、南宋との戦いで勇敢に戦い抜いたその姿は、後世に語り継がれるべきものでしょう。

参考文献

* 『元史』巻152列伝39張晋亨伝

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