彩那音

彩那音 - 華麗なる宝塚人生-

彩那音(あやな おと)は、神奈川県横浜市出身の元宝塚歌劇団雪組男役スターである。11月9日生まれ、身長167cm、血液型A型。愛称は本名からとった「ひろみ」と「おと」。姉は、元宝塚歌劇団月組トップスターで現在は女優として活躍する彩輝なおである。

宝塚音楽学校から華麗なる舞台へ

1997年、宝塚音楽学校に入学。85期生として研鑽を積み、1999年4月、宝塚歌劇団に入団。同期には、元月組トップ娘役の映美くらら、元星組トップスターの柚希礼音など、後に宝塚を代表するスターとなる多くの仲間がいた。初舞台は雪組宝塚大劇場公演『再会/ノバ・ボサ・ノバ』。入団成績は40人中36番であったが、持ち前の才能と努力で着実に実力を伸ばしていく。

入団後は月組に配属され、同期生である真野すがた、青樹泉と共にトリオとして活躍。新人公演では、大空祐飛や霧矢大夢といった先輩の役を演じ、経験を積む。持ち前の表現力と男役としての魅力を存分に発揮し、着実に舞台での存在感を増していった。

2002年には、1年後輩の城咲あいと共に、TAKARAZUKA SKY STAGEの第1期スカイフェアリーズを務めるなど、活躍の幅を広げていく。その後、2006年3月に雪組へ異動。雪組では、より多くの舞台で重要な役を任されるようになり、実力派男役として着実にキャリアを積み重ねていった。

数々の舞台で魅せた卓越した演技力

彩那音は、雪組時代、数々の舞台で重要な役を演じ、その演技力で観客を魅了した。主な出演作品には、『飛鳥夕映え－蘇我入鹿－』(中大兄皇子役)、『エリザベート -愛と死の輪舞-』(ルドルフ役、新人公演ではルイジ・ルキーニ役)、『JAZZYな妖精たち/Revue of Dreams』(テリー役、新人公演ではティモシー役)、『あかねさす紫の花』(天比古役)、『堕天使の涙/タランテラ!』(マルセル役)、『星影の人/Joyful!!II』(山南敬助役)、『エリザベート -愛と死の輪舞-』(エルマー役)、『君を愛してる－Je t' aime－/ミロワール』(シャルル役)などがある。さらに、『ベルサイユのばら-ジェローデル編-』(ロベスピエール役)、『ソロモンの指輪/マリポーサの花』(ラファエル役)、『カラマーゾフの兄弟』(スメルジャコフ役)、『風の錦絵/ZORRO 仮面のメサイア』(ブラック・エルク役)、『ロシアン・ブルー　-魔女への鉄槌-/RIO DE BRAVO!!』(佐野碩役)、『情熱のバルセロナ/RIO DE BRAVO!!』(エンリケ役)、『ソルフェリーノの夜明け/Carnevale 睡夢』(モラルド役)、『ロジェ/ロック・オン！』(ヤコブ役)、『オネーギン』(ウラジーミル・レンスキー役)、『ロミオとジュリエット』(パリス役)、『黒い瞳/ロック・オン！』(ベロボロードフ役)、『ハウ・トゥー・サクシード』(ジェンキンズ・オヴィントン役)など、多彩な役柄をこなし、その演技力は高く評価された。

2007年には、世界陸上大阪大会にあわせて結成された「AQUA5」の一員に選ばれ、多方面で活躍の場を広げた。

宝塚人生の集大成『仮面の男』

2011年11月20日、『仮面の男』／『ROYAL STRAIGHT FLUSH!!』東京公演千秋楽をもって、宝塚歌劇団を退団。雪組での最後の舞台となった『仮面の男』では、ルーヴォア役を演じ、その華麗なキャリアに幕を閉じた。

彩那音の宝塚歌劇団での活躍は、多くのファンに感動と興奮を与え続け、その輝かしい舞台人生は、宝塚の歴史に刻まれた。退団後も、その魅力は色あせることなく、多くの人々の記憶に強く残っている。

もう一度検索