影の交渉人 ナニワ人情列伝

影の交渉人 ナニワ人情列伝

『影の交渉人 ナニワ人情列伝』は、竹内力主演、萩庭貞明監督によるオリジナルビデオ（OV）シリーズです。あの人気シリーズ『難波金融伝・ミナミの帝王』のコンセプトを受け継ぎ、舞台を大阪・ミナミに移し、人情味あふれる物語が展開されます。

主人公は、ミナミに事務所を構える元検察官・城崎竜二。過去に彼が送検した元犯罪者たちと手を組み、法と人情を駆使して、様々な事件やトラブルに立ち向かいます。

制作の背景

竹内力主演のOV作品として人気を博した「ミナミの帝王」が、諸事情によりシリーズの継続が困難となりました。しかし、竹内は長年ミナミのファンを大切に思っており、その期待に応えたいという強い思いから、自ら立ち上がり、新たな作品として本作が企画されました。

設定は一新されていますが、法律を武器に悪を懲らしめるという基本コンセプトはそのままです。竹内自身は、ミナミの帝王が現代版水戸黄門なら、影の交渉人は現代版必殺仕事人というイメージを持って脚本作りに臨んだと語っています。

ミナミの帝王を超える作品を目指しており、将来的には漫画化も視野に入れています。主題歌には、竹内力が過去にインディーズ時代に発表した楽曲「闇に吠えろ！」が使用されています。偶然にも、作品の内容と歌詞が合致したため、新たにレコーディングし直して主題歌として採用されました。また、視聴者が続きを期待するような、含みを持たせたストーリー展開も特徴です。

ミナミの帝王との違い

『ミナミの帝王』の主人公・萬田銀次郎は、コテコテの大阪弁でまくしたてるような話し方で、常にスーツに身を包み、タバコを愛用していました。一方、『影の交渉人』の城崎竜二は、元検察官という設定から、大阪弁ではあるものの、より上品で落ち着いた口調で話します。服装もカジュアルで、タバコは吸いません。

性格面でも違いが見られます。銀次郎は常にクールで、感情を表に出すことはほとんどありませんでしたが、竜二はクールでありながらも、穏やかで人間味あふれる一面を持ち合わせており、時には笑顔を見せるなど、感情豊かです。

また、登場人物の構成も大きく異なります。『ミナミの帝王』は、銀次郎、舎弟、女性探偵という少人数構成でしたが、『影の交渉人』は、竜二を中心に、過去に彼が送検し、その後更生した6人の元犯罪者集団が事件解決に奔走します。

キャスト

城崎竜二：竹内力（元大阪地検特捜部 検察官）
杉山五郎：桂ざこば（大阪府警 警部補）

影の交渉人（ギャングスター）

小野正義：山口祥行（田所工作所従業員）
矢口直人：野村祐人（花屋店長）
大村勘太郎：勝矢（劇団員）
中上宏：大久保貴光（BAR「GANG STAR」マスター）
辛祥基：城明男（クラブ従業員）
西森茂：中野裕斗（情報解析担当）

その他キャスト

豪華キャストが脇を固めます。

アンドレ：児童養護施設職員。城崎に送検された過去があり、後に更生。
下元年世：国土交通省事務次官。自らのゼネコン汚職事件を権力で捜査を打ち切り、城崎がヤメ検になる切っ掛けの人物。
梅沢富美男：新栄ファイナンス社長。元・港北建設専務。ゼネコン汚職事件で逃亡していた人物。
桑名正博：芹沢エステート社長。新栄ファイナンスと繋がりあり。
渋谷天外：田所工作所社長。芹沢エステートに騙される。
鶴見辰吾：城崎の大学時代の友人で、国交省事務次官秘書。ゼネコン汚職事件で、一家心中し死亡。
金子舞優名：事務次官秘書の娘で、唯一助かった。養護施設で暮らしている。
佐川満男：権堂組長。貧困ビジネスでホームレスを食い物にしている。
四方堂亘：表向きはホームレス支援NPO所長。権堂組若頭。
螢雪次朗：「プロ乞食」。新栄ファイナンス社長の弱みを握っている。
芝本正：元銀行支店長。港北建設との土地転がしのゼネコン汚職に絡んでいる。
清水綋治：フィクサー的存在。権力に逆らう城崎を説得する。

シリーズ作品

影の交渉人 ナニワ人情列伝 （2009年10月発売）
影の交渉人2 ナニワ人情列伝 「秘密を知る男」 （2010年8月発売）
影の交渉人3 ナニワ人情列伝 「法廷への階段」 （2010年9月発売）

スタッフ

企画・原案：竹内力
監督：萩庭貞明
主題歌：竹内力「闇に吠えろ！」
脚本：友松直之
音楽：大川タツユキ
法律監修：山之内幸夫
製作者：石井徹
プロデューサー：永井拓郎、國松達也
制作協力：ギャングスター
制作：RIKIプロジェクト
製作：東映ビデオ

秘話

劇中に登場するマセラティは、実は竹内力自身の愛車です。撮影のために大阪ナンバーに変更して使用しているそうです。

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