役小角奈

役小角奈（えん の おづな）

役小角奈は、奈良県葛城市の酪農カフェ「酪」が公式に展開するご当地萌えキャラクターです。単なる地域PRキャラクターに留まらず、御所市にある本山修験宗の寺院、吉祥草寺の公認キャラクターとしても活動しています。

驚くべきことに、吉祥草寺では実際に信仰対象である菩薩（神）として祀られており、萌えキャラクターという枠を超えた存在となっています。このユニークな設定が、国内外から注目を集めています。

概要

役小角奈は、酪農カフェ「酪」の店主でありイラストレーターの住野ジンバ氏によって生み出されました。「もし現代に役小角（役行者）が女の子だったら」という発想から生まれたキャラクターです。名前は、役小角に奈良県の「奈」を加えて「役小角奈」と名付けられました。

当初はカフェのキャラクターでしたが、役行者生誕の地である吉祥草寺を応援する活動を始めます。2017年1月17日には、同じく萌えキャラクターの役ついなと共に、吉祥草寺の公認キャラクターとなりました。

さらに同年10月24日には、聖護院門跡から山伏を招き、入魂の儀式が行われました。これにより、役小角奈は正式に信仰対象として祀られることになりました。萌えキャラを信仰対象とする事例は他にもありますが、萌えキャラとして生まれた存在が本格的な信仰対象となるのは、世界でも初めての試みとされています。

2018年10月21日には、入魂一周年を記念して「小角奈祭」が開催されました。同年11月11日には、御所市の祭りである「霜月祭」で、住職の次女が役小角奈に扮して100人の山伏を率いて練り歩くという、斬新な演出も行われました。

キャラクター設定

役小角奈は、役小角の末裔であり、吉祥草寺公認の63代目役行者という設定です。吉祥草寺では本尊の不動明王のもとで菩薩として修行を積んでいます。普段は、酪農カフェ「酪」でウェイトレスとして働いています。特に、カフェで提供しているバケツプリンが話題になることが多いようです。

役小角と同様に、夫婦鬼である前鬼・後鬼を従えています。

関連キャラクター

役ついな

役ついな（役追儺）は、役小角の末裔である方相氏で、小角奈の従姉妹にあたるキャラクターです。小角奈と同じく、吉祥草寺の公認萌えキャラクターであり、「役追儺」の名で菩薩として祀られています。

彼女もまた、夫婦鬼の前鬼・後鬼を従えていますが、外見はぬいぐるみであり、小角奈のものとは異なります。ついなちゃんの出自は日本鬼子プロジェクト関連のインターネット掲示板であり、原作者も異なります。活動内容もボイスドラマや宗教研究、企業や寺社とのコラボなど、多岐にわたっています。

ご当地キャラである小角奈と、ネット発のついなは、出自は異なるものの、吉祥草寺では等しく祀られています。

アニメ

役小角奈のPRアニメとして『不動明王小呪』が制作されています。このアニメは、2019年5月25日に東京駅で開催されたイベントで初上映されました。

YouTubeなどでも公開されており、アニメーション制作はkakeraが担当しています。声優は、小角奈役を月見里うさ子さん、ついなちゃん役を門脇舞以さんが演じています（特別出演）。

まとめ

役小角奈は、萌えキャラという枠を超え、信仰対象としても活動するユニークなキャラクターです。その活動は、地域活性化や新しい文化の発信に貢献しており、今後もその動向が注目されます。

もう一度検索