往生寺 (長野市)

往生寺について

往生寺（おうじょうじ）は、長野県長野市に位置する浄土宗の寺院です。安楽山菩提院と号し、善光寺の奥の院として古くから信仰を集めています。本尊は阿弥陀如来です。

歴史

往生寺は、正治元年（1199年）に創建されたと伝えられています。この寺は、謡曲や説経節で広く知られる「苅萱（かるかや）と石堂丸（いしどうまる）」の悲しい伝説の舞台としても有名です。この伝説は、親子の情愛や仏道への帰依をテーマとしており、多くの人々の心を揺さぶってきました。

境内

境内には、伝説に登場する様々な史跡が残されています。

来迎松（らいごうのまつ）：善光寺如来が来迎し、苅萱を招いたとされる松です。
苅萱の墓：伝説の主人公、苅萱の墓と伝えられる場所です。
苅萱親子地蔵：苅萱とその子である石堂丸を祀る地蔵です。親子の絆を表しています。


その他にも、地元出身の作曲家、草川信が作曲した唱歌「夕焼小焼」のモデルとなった鐘があります。この鐘の音は、美しい夕焼け空を思い起こさせ、多くの人々に愛されています。境内には、この歌を記念した歌碑も建てられています。

アクセス

往生寺へは、JR北陸新幹線長野駅から車で約10分でアクセス可能です。

参考文献

『信州の文化シリーズ 寺と神社』1981年 信濃毎日新聞社
『探訪 信州の古寺 浄土教・日蓮宗』1996年 郷土出版社

関連情報

西光寺 (長野市)：往生寺と同じく苅萱と石堂丸の伝説で知られる寺院。

外部リンク

ながの百景38　まちなみが望める往生寺 長野市
刈萱堂 往生寺（おうじょうじ）◎浄土宗 全国善行寺会


往生寺は、歴史と伝説が息づく静かで心安らぐ場所です。訪れる人々は、美しい自然の中で、古の物語に思いを馳せることができます。また、「夕焼小焼」の歌碑に触れ、日本の原風景を感じることもできるでしょう。

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