御所浦白亜紀資料館

天草市立御所浦白亜紀資料館は、熊本県天草市の離島、御所浦島に位置していた恐竜と化石をテーマとする自然系資料館でした。1997年、御所浦に分布する白亜紀の地層から天草初の恐竜化石や日本最大級の肉食恐竜の歯化石が発見されたことを契機に、同年7月、御所浦島開発総合センター（現在の御所浦地区コミュニティセンター）内に開設されました。

その後、資料館は全面リニューアルされ、2024年3月20日に「御所浦恐竜の島博物館」として新たに開館しました。

資料館の周辺には、ガイドが常駐するトリゴニア砂岩化石採集場があり、有料で化石採集体験ができます。また、「アンモナイト館」「白亜紀の壁」「ニガキ化石公園」「弁天島の恐竜足跡化石発見地」「京泊の恐竜化石発見地」「トリゴニアの壁（採石場跡地）」など、島の各所に化石や地層の見学スポットが点在し、恐竜のオブジェなども設置されています。島全体を博物館のように楽しめるのが特徴です。2007年には、「御所浦」が「日本の地質百選」に選定されています。

かつて天草御所浦ジオパークは、2009年10月に日本ジオパークに認定されました。2014年8月には対象範囲を拡大し、天草ジオパークとして再認定されましたが、2020年3月に日本ジオパークネットワークから退会し、認定を返上しました。現在はジオパークに代わる取り組みとして、「海にうかぶ博物館 あまくさ」を推進し、天草の自然をより広く活用した活動を目指しています。

資料館への交通アクセスとしては、各港から定期船が就航しており、三角港、棚底港、本渡港、水俣港、大道港などを結んでいます。また、海上タクシーも利用可能です。

参考文献

鵜飼宏明「天草御所浦ジオパーク」『RikaTan(理科の探検)』第4巻第7号、文一総合出版、2010年7月、38-40頁。

関連項目

日本の地質百選
* ジオパーク

もう一度検索