徳光の「地球時代です」!

『徳光の「地球時代です」！』：環境問題を考える教養番組

1991年10月から1992年3月まで、日本テレビ系列で放送された『徳光の「地球時代です」！』は、環境問題をテーマにした教養番組でした。毎週日曜日の午前11時から30分間、司会を務めた徳光和夫氏と日本テレビアナウンサーの笛吹雅子氏らが、ゲストを招いて地球環境問題について議論を深めました。

番組では、地球温暖化や資源枯渇、自然破壊など、当時既に深刻化しつつあった様々な環境問題が取り上げられました。専門家や関係者、著名人などをゲストに迎え、問題の現状や原因、そして解決に向けた取り組みなどを分かりやすく解説。視聴者にとって身近な問題として、環境問題への関心を高めることを目指していました。

初回のゲストには、登山家として知られる今井通子氏が招かれました。彼女の経験に基づいた自然環境への視点や、持続可能な社会への提言などが、番組に深みを与えていたことでしょう。その後の放送でも、様々な分野の専門家や著名人が出演し、多角的な視点から環境問題を論じていました。

この番組は、前番組『小朝の地球時代』の後継として放送されました。日曜午前11時枠は、日本テレビと日本シネセル（現・CNインターボイス）の共同制作枠で、日本広報センター（JIC）も協力していました。そのため、番組の最後に政府広報のCMが放送されるという、当時としては珍しい形態をとっていました。スポンサーは複数の民間企業が務めており、その中には小松製作所系列の小松フォークリフトも含まれていました。同社は、この時間帯の番組枠において長年にわたってスポンサーを務めていた企業の一つです。

番組のエンディングテーマは、シモンズが歌うオリジナルソング「地球のうた」でした。この曲は、番組のテーマを象徴するような、静かで力強いメロディーが印象的だったと記憶されています。

『徳光の「地球時代です」！』は、1992年3月をもって放送を終了しました。前番組を含めると2年間続いた「地球時代シリーズ」は、この番組をもって幕を閉じました。しかし、この番組で取り上げられた環境問題への関心は、その後も社会に広く浸透していったことは言うまでもありません。

なお、放送局によっては事情により、この番組が放送されないケースもありました。青森放送、山形放送、福井放送などは、日本テレビ系列のフルネット局でありながら、この番組を放送しませんでした。これらの局は、前番組である『あすの世界と日本』や『小朝の地球時代』は放送していたものの、『徳光の「地球時代です」！』については、何らかの事情により放送を見送ったようです。一方、福島中央テレビでは、この時間帯に県政番組『こんにちはふくしま』を放送していたため、本番組を4時間先行ネット（日曜午前7時〜7時30分）で放送していました。

『徳光の「地球時代です」！』は、単なる環境問題解説番組ではなく、当時の社会状況を反映した、様々な要素が複雑に絡み合った番組であったと言えます。環境問題への意識の高まり、放送業界の事情、そしてスポンサー企業の意向など、多くの要素が番組制作に影響を与えていたと推察されます。

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