徳和駅

徳和駅 (とくわえき)

徳和駅は、三重県松阪市下村町に位置する、東海旅客鉄道（JR東海）紀勢本線の駅です。のどかな田園風景の中に佇むこの駅は、地域住民の足として、また、かつては伊勢電気鉄道との接続駅として、重要な役割を果たしてきました。

歴史

徳和駅の歴史は古く、1894年（明治27年）に参宮鉄道の駅として開業しました。以下に、その主な出来事をまとめます。

1894年（明治27年）12月31日：参宮鉄道の駅として開業。旅客営業と手荷物・小荷物の取扱いを開始。
1907年（明治40年）10月1日：参宮鉄道が国有化。
1909年（明治42年）10月12日：線路名称制定に伴い、参宮線の所属駅となる。
1930年（昭和5年）12月25日：伊勢電気鉄道本線の徳和駅が開業。
1942年（昭和17年）8月11日：関西急行鉄道伊勢線が廃止。
1959年（昭和34年）7月15日：紀勢本線全通に伴い、参宮線の一部が紀勢本線に編入され、同線の所属駅となる。
1983年（昭和58年）12月21日：荷物の取扱いを廃止。同時に無人化。
1987年（昭和62年）4月1日：国鉄分割民営化により東海旅客鉄道（JR東海）が継承。

かつては、伊勢電気鉄道（後の関西急行鉄道伊勢線）との接続駅であり、周辺地域の交通の要衝としての役割も担っていました。しかし、伊勢線の廃止後は、JR紀勢本線の駅として、地域住民の足として利用されています。

駅構造

現在の徳和駅は、相対式ホーム2面2線を有する地上駅です。かつて存在した駅舎は解体され、現存しませんが、旧駅舎に掲げられていた駅名看板が駅の入り口に残されています。待合所は1番線に設置されており、1番線と2番線は跨線橋で連絡しています。

2番線を本線とした一線スルー配線となっており、通過列車は原則として2番線を通過します。停車列車は、上り列車が1番線、下り列車が2番線に発着することが多いですが、一部の下り列車は通過列車を待避するために1番線に入線することもあります。

現在は松阪駅が管理する無人駅となっています。

のりば

利用状況

三重県統計書によると、近年の一日平均乗車人員は以下の通りです。

駅周辺

駅の真上を三重県道756号松阪環状線がオーバークロスしており、この道路は、かつての関西急行鉄道伊勢線の築堤を転用したものです。駅周辺には、パークタウン、レインボータウン、ハイタウンといった住宅団地が点在しています。

かつては、レインボータウン、ハイタウンへ向かう三重交通バスが運行されていましたが、2007年に廃止されました。

隣の駅

東海旅客鉄道（JR東海）

■紀勢本線

■快速「みえ」：通過

■普通：松阪駅 - 徳和駅 - 多気駅

かつて存在した路線

伊勢電気鉄道（→関西急行鉄道）

本線（→伊勢線）：花岡駅 - 徳和駅 - 上櫛田駅

まとめ

徳和駅は、歴史と自然に囲まれた、のどかな雰囲気の漂う駅です。かつての伊勢電気鉄道との接続駅としての歴史を持ちながら、現在はJR紀勢本線の駅として、地域住民の生活を支えています。駅周辺の散策とともに、その歴史に触れてみてはいかがでしょうか。

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