多気駅

多気駅 (たきえき)

多気駅は、三重県多気郡多気町多気に位置する、東海旅客鉄道（JR東海）の駅です。紀勢本線と参宮線が分岐する要衝であり、特急「南紀」を含む全ての列車が停車します。

概要

多気駅は、紀勢本線と参宮線が接続する駅として、地域の交通において重要な役割を担っています。
路線の起点でありながら、多くの列車が直通運転を行うという特徴を持っています。
駅周辺には市街地が広がっており、近隣の松阪市や明和町からの利用客も多いです。

乗り入れ路線

紀勢本線
参宮線

線路名称上は参宮線の起点駅ですが、運転系統上は紀勢本線新宮方面への普通列車の多くが当駅始発となっています。

通常、分岐駅では本線が直線、支線が大きく曲がるのが一般的ですが、多気駅では紀勢本線が大きく曲がり、参宮線が直線になっているという珍しい構造をしています。これは、参宮線が先に建設され、後から紀勢本線が建設されたという歴史的経緯によるものです。

また、列車の最高速度も参宮線の方が高く、紀勢本線新宮方面は速度が制限されています。

歴史

1893年（明治26年）12月31日：参宮鉄道の駅として、相可駅（初代）が開業
1907年（明治40年）10月1日：参宮鉄道が国有化
1909年（明治42年）10月12日：線路名称制定により、参宮線所属駅となる
1923年（大正12年）3月20日：紀勢東線が開通。相可駅（2代目）開業に伴い、相可口駅に改称
1951年（昭和26年）11月22日：昭和天皇のお召し列車が停車
1959年（昭和34年）7月15日：多気駅に改称。同時に参宮線の当駅から亀山方と紀勢東線が紀勢本線に編入され、紀勢本線所属に変更
1984年（昭和59年）2月1日：貨物取扱を廃止
1985年（昭和60年）3月14日：荷物扱い廃止
1987年（昭和62年）4月1日：国鉄分割民営化により、JR東海の駅となる
2016年（平成28年）4月1日：貨物営業廃止に伴い、JR貨物の駅が廃止

駅構造

島式ホーム2面4線を有する地上駅で、駅舎とホームは跨線橋で連絡しています。

直営駅であり、管理駅として紀勢本線の一部の駅と参宮線の外城田駅を管理しています。
JR全線きっぷうりばがありますが、時間帯によっては窓口が閉鎖されます。
自動券売機や自動改札機は設置されていません。

駅構内には伊勢運輸区があります。

のりば

上り2番線、下り4番線を本線としており、快速や特急は全てこのホームを使用します。

貨物取扱・専用線

かつては変圧器などを輸送する特大貨物輸送列車が運行されていましたが、2016年（平成28年）に貨物営業が廃止されました。

利用状況

近年の一日平均乗車人員は以下の通りです。

駅周辺

駅周辺には市街地が広がっていますが、町の中心部は隣の相可駅周辺にあります。

三重県道421号勢和兄国松阪線
三重県道529号多気停車場斎明線

バス路線

かつては三重交通の路線バスが乗り入れていましたが、現在は廃止されています。

多気町町営バスが運行されています。

その他

紀勢本線の当駅 - 御坊駅間は、JRやその他の鉄道事業者の鉄道路線に接続する乗換駅が存在しない、日本最長の区間です。

隣の駅

東海旅客鉄道（JR東海）

■紀勢本線

特急「南紀」：停車駅
快速「みえ」：松阪駅 - 多気駅 - （参宮線 伊勢市方面）
普通：徳和駅 - 多気駅 - 相可駅

■参宮線

快速「みえ」：（紀勢線 松阪方面） - 多気駅 - （一部外城田駅または田丸駅） - 伊勢市駅
* 普通：（徳和駅 -） 多気駅 - 外城田駅

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