志摩靖彦

志摩靖彦：多彩な役柄で昭和の舞台を彩った名優

志摩靖彦（しまやすひこ）は、1913年（大正2年）3月23日、東京府東京市本所区（現在の東京都墨田区本所）に生まれ、1991年（平成3年）3月16日に亡くなった日本の俳優です。本名は嶋正朶（しま まさえだ）、旧名は島泰彦。

1941年、鉄嶺実業学校を卒業後、1942年7月には青少年劇場に入団。その後、関西移動演劇隊を経て、1944年10月にはNHK大阪放送劇団に所属しました。そして、1951年2月、自身の劇団「獅子座」を結成するなど、精力的に活動しました。俳優としての活動と並行して、教育にも関心を持ち、1964年には大阪音楽大学演劇科講師、1977年には大阪芸術大学演劇科講師として後進の育成にも貢献しました。

幅広いジャンルでの活躍

志摩靖彦は、テレビドラマ、映画、舞台と幅広い分野で活躍しました。代表的な作品としては、テレビドラマ『銭形平次』、『風雲児たち』、『水戸黄門』、『大岡越前』、『必殺シリーズ』など、多くの時代劇で重要な役どころを演じ、視聴者から高い人気を得ました。その他にも現代劇にも出演するなど、その演技力は高く評価され、時代劇のみならず様々なジャンルの作品で活躍しました。

特に『水戸黄門』では、長年にわたって様々な役を演じ、視聴者から親しまれました。毎回異なる役柄を演じきった彼の演技力は、まさにベテラン俳優の貫禄を感じさせます。また、『銭形平次』でも数々のエピソードに出演し、その存在感は作品に深みを与えました。

テレビドラマ出演作品一覧（抜粋）

風の武士（1960年 - 1961年、関西テレビ）
正塚の婆さん（1963年、TBS）
風 第5話「脅迫者」（1967年、TBS / 松竹）
銭形平次（1967年 - 1969年、CX）※複数のエピソードに出演
怪獣王子（1967年 - 1968年、フジテレビ / 日本特撮株式会社、ピー・プロダクション）
37階の男（1968年、日本テレビ / 東宝 / 宝塚映画）
アゴン（1968年、フジテレビ / 日本電波映画）
新三匹の侍（1970年、フジテレビ / 松竹）
遠山の金さん捕物帳（NET / 東映）※複数のエピソードに出演
水戸黄門（TBS / C.A.L）※複数のシリーズ、エピソードに出演
大岡越前（TBS / C.A.L）※複数のシリーズ、エピソードに出演
必殺シリーズ（ABC / 松竹）※複数のシリーズ、エピソードに出演
現代浮かれ節考（朝日放送テレビ、1975年11月30日）
人形佐七捕物帳（1977年、テレビ朝日 / 東映）

映画出演作品一覧（抜粋）

美貌の都 （1957年）
狙われた土曜日 （1957年）
南蛮寺の佝楼男 （1957年）
万五郎天狗 （1957年）
銭形平次捕物控 八人の花嫁 （1958年）
赤胴鈴之助 三つ目の鳥人 （1958年）
忠臣蔵 （1958年）
四谷怪談 （1959年）
かげろう絵図 （1959年）
日本暗黒史 情無用 （1968年）
産業スパイ（1968年）
戦後最大の賭場 （1969年）
釜ケ崎極道 （1973年）
県警対組織暴力 （1975年）
暴力金脈（1975年）
日本の黒幕（1979年）

ラジオ出演

* 近鉄パールクイズ（新日本放送）初代司会

まとめ

志摩靖彦は、戦前から戦後にかけて、日本の演劇界、映画界、そしてテレビ界で活躍した名優でした。数多くの作品に出演し、その存在感は現代においても色あせることなく、人々の記憶に刻まれています。彼の残した作品は、これからも多くの人々に感動と興奮を与え続けるでしょう。

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