志津川町

志津川町（しづがわちょう）

志津川町は、かつて宮城県本吉郡に存在した町です。2005年10月1日に北隣の歌津町と合併し、南三陸町となりました。

地理

志津川町は、宮城県の北東部に位置し、西には北上山地、東にはリアス式海岸の志津川湾が広がっていました。志津川湾は南の牡鹿半島まで続く景勝地であり、国道45号線と気仙沼線が海岸沿いを通るため、観光地として発展しました。湾内には椿島、船形島、野島などの島々が点在し、美しい景観を形成していました。

海岸線まで山が迫る地形のため、居住地や農耕地は、海岸沿いの狭いエリアや川沿い、山の中腹などに限られていました。八幡川の河口付近には比較的広い平地があり、官公署や商店が集まる市街地が形成されていました。

主な山と河川は以下の通りです。

山：保呂羽山（標高372m）- 山頂には保呂羽神社があり、林道が通じています。山域は『正鵠の森』として整備されていました。
河川：折立川、八幡川、水尻川

歴史

志津川町の歴史は、明治時代の村落統合から始まりました。

1875年（明治8年）10月17日 - 水沢県による村落統合により、志津川村・荒砥浜・清水浜が合併し、本吉村が成立。
1889年（明治22年）4月1日 - 町村制施行に伴い、本吉村単独で村制を施行。
1895年（明治28年）10月31日 - 町制を施行し、志津川町となりました。
1937年（昭和12年）5月4日 - 市内五百町で大火が発生し、郵便局や警察署など約340戸が焼失。
1955年（昭和30年）3月1日 - 入谷村・戸倉村と合併し、新たな志津川町が誕生しました。
1976年（昭和51年）9月3日、4日 - 集中豪雨により、滝浜、長清水、藤浜などの集落で冠水被害が発生。
1977年（昭和52年）12月11日 - 気仙沼線が全線開通し、町内に3駅が開業。
2005年（平成17年）10月1日 - 歌津町と合併し、南三陸町となりました。

行政

志津川町は、合併を経て南三陸町となりました。歴代の村長・町長は以下の通りです。（詳細な氏名・在任期間は省略）

また、志津川町には以下の名誉町民がいました。

第一号 - 田中完義
第二号 - 阿部権治郎
第三号 - 勝倉三九郎

経済

志津川町の主な産業は漁業と農業でした。志津川湾は豊かな漁場であり、ホタテやカキなどの養殖が盛んに行われていました。

教育

志津川町には、以下の小学校、中学校、高等学校がありました。

小学校：志津川小学校、清水小学校（閉校）、荒砥小学校、戸倉小学校、藤浜小学校、入谷小学校
中学校：志津川中学校、戸倉中学校、入谷中学校
高等学校：宮城県志津川高等学校

少子化の影響を受け、小学校の統廃合が進められていました。清水小学校は、映画のロケ地としても使用されました。

交通

志津川町には、以下の鉄道と道路が通っていました。

鉄道：JR東日本気仙沼線（陸前戸倉駅 - 志津川駅 - 清水浜駅）
道路：国道45号、国道398号、宮城県道172号志津川登米線、宮城県道206号馬籠志津川線、宮城県道221号清水浜志津川港線

観光

志津川町には、以下の観光スポットがありました。

神割崎
袖浜海水浴場（サンオーレそではま）

また、宮城県海洋青年の家などの施設もありました。

町のシンボル

志津川町は、1995年に町制施行100周年、町村合併40周年を記念して、以下のエコロジーシンボルを制定しました。

海の生き物：マダコ
山の生き物：イヌワシ

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