急進市民同盟

アルゼンチンの急進市民同盟（UCR）とは？

急進市民同盟（Unión Cívica Radical、UCR）は、アルゼンチンを代表する政党の一つです。ここではUCRの歴史、政策、現状について解説します。

歴史

1891年、国民自治党に対抗する勢力として誕生しました。20世紀初頭にはイポリト・イリゴージェンが大統領に就任し、複数回にわたり政権を担いました。

しかし、1940年代にはフアン・ペロンの台頭により支持層を失い、ペロン主義に対抗する勢力として活動しました。ペロン政権崩壊後も、何度か政権を担いましたが、軍事クーデターにより政権を追われることもありました。

1983年の民主化後には、ラウル・アルフォンシンが大統領に就任し、人権問題への取り組みやインフレ抑制に尽力しました。しかし、その後の政権運営は困難を極め、2001年には政権から陥落しました。

政策

中道から中道左派の立場を取り、社会正義、民主主義、連邦主義を掲げています。

現状

2015年の大統領選挙では、保守系の「共和国の提案」（PRO）と連携し、マウリシオ・マクリを大統領に当選させました。しかし、2019年の大統領選挙では、アルベルト・フェルナンデスに敗れました。

近年は、中間層の支持を失い、党勢は低迷しています。今後の党勢回復が課題となっています。

分派を含む急進党出身の大統領

マルセーロ・アルベアール（1922年 - 1928年）
イポリト・イリゴージェン（1916年 - 1922年、1928年 - 1930年）
アルトゥーロ・フロンディシ（1958年 - 1962年）
アルトゥーロ・ウンベルト・イリア（1963年 - 1966年）
ラウル・アルフォンシン（1983年 - 1989年）
フェルナンド・デ・ラ・ルア（1999年 - 2001年）
ロベルト・マルセリーノ・オルティス（急進市民同盟反独裁主義派、1938年 - 1942年）
ホセ・マリア・ギド（急進市民同盟非妥協派、1962年 - 1963年）

首相(ルア政権期)

ロドルフォ・テルラーニョ (1999年 - 2000年)
クリスティアン・コロンボ (2000年 - 2001年)

まとめ

急進市民同盟は、アルゼンチンの政治史において重要な役割を果たしてきました。20世紀には、ペロン主義との対立軸となり、民主主義の擁護に貢献しました。しかし、近年は党勢が低迷しており、今後の動向が注目されます。

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