愛知川

愛知川（えちがわ）

愛知川は、滋賀県東部の湖東地域を流れる、淀川水系に属する一級河川です。その源流は鈴鹿山脈に位置し、鈴ヶ岳の北西、桜峠やミノガ峠付近に端を発する御池川と、雨乞岳を源とする神崎川が合流し、愛知川となります。

地理

愛知川は、上流部では深い峡谷を形成しながら流れ、永源寺町政所付近で合流し、北西へと流路を変えます。その後、扇状地を形成し、下流部では彦根市と東近江市の境界をなすように琵琶湖へと注ぎます。上流から中流にかけては、国道421号（八風街道）が並行しており、交通の便も良い地域です。

名所・旧跡

愛知川流域には、歴史と自然が調和した多くの名所・旧跡が存在します。

湖東三山: 愛知川の近くには、金剛輪寺、西明寺、百済寺という三つの名刹があり、湖東三山として知られています。
永源寺: 紅葉の名所として名高い永源寺は、秋になると美しい景色が広がり、多くの観光客が訪れます。
大凧祭り: 東近江市八日市地区の河川敷では、毎年5月に大凧祭りが開催され、地域の伝統文化を今に伝えています。
五個荘地区: 中流に位置する五個荘地区は、近江商人の発祥の地として知られ、歴史的な町並みが残っています。

名産

愛知川流域では、地域特有の産物が生産されています。

政所茶: 上流域では、香り高い政所茶が栽培されており、地域の特産品として知られています。

交通

愛知川には、近江鉄道本線の愛知川橋梁が架かっています。この橋は1898年に建設されたトラス橋で、橋長239mを誇り、2008年には国の登録有形文化財に登録されています。この橋は、愛知川駅と五箇荘駅の間を結び、地域の人々の生活を支える重要なインフラとなっています。

流域の自治体

愛知川の流域には、以下の自治体が含まれています。

滋賀県：東近江市、愛知郡愛荘町、彦根市


愛知川は、豊かな自然と歴史的な遺産が共存する、滋賀県東部を代表する河川です。地域の人々の生活や文化と深く結びつき、その恵みは今もなお、多くの人々に利用されています。

関連項目

愛知川町
愛知川宿

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