感動詞

感動詞（かんどうし）

感動詞とは、感情、応答、呼びかけを表す品詞であり、文の中で他の語を修飾したり、修飾されたりすることのない独立した語です。感動詞は、間投詞、感嘆詞、嘆詞とも呼ばれます。

感動詞の特徴

一般的に、感動詞は以下の2つの特徴を持っています。

1. 自立語であり、活用がない
2. 文中で独立しており、感情の表出、呼びかけ、応答などに用いられる

感動詞は、文の構成要素（主語、述語、修飾語）になることはありません。また、他の語を修飾することもありません。

口語では頻繁に用いられますが、文語ではあまり用いられない傾向があります。

歴史

「感嘆詞」と呼ばれていたものが、明治時代に大槻文彦が「語法指南」で「感動詞」という術語を使用したことで、明治後期には「感動詞」という言葉が広く使われるようになりました。

明治時代には助詞を感動詞に含める文献もありましたが、大正時代には助詞を除外し独立語であるとする文典が増え、昭和時代には助詞を除外することが一般的になりました。

日本語における感動詞

日本語の感動詞は、感情を表すもの、応答を表すもの、呼びかけを表すものなど、さまざまな種類があります。

また、東北地方の方言では、感動詞が多様に使われる傾向があります。これは、農村型社会が基盤の地域では、コミュニティの一体感を醸成するために必要なためと考えられています。

日本語の感動詞の例

ああ
はい
もしもし
おい
あら

各言語における感動詞の例

英語

ah（ああ）
aha（なるほど）
eh（そうだろう？、～だよな？）
er（あの－）
hmm（うーん）
oh（おお）
uh（えー、あのー）
wow （うあー、わお）
well（えーと、まあ）

中国語

啊 a (返事や頷いた際の「ああ」や、驚いた際の「あっ」)
嗯 en (頷いた際の「うん」、考えている時や悩んでいる際の「ん…」。三点リーダと併用することもある)
喂 wéi (電話応対の決まり文句「もしもし」)
哎呀 aiya (驚いた時の言葉「あらま」)
噢 o (驚いた際の「おお」など)

朝鮮語

아이고 aigo (感極まった時、溜め息をつく時の言葉)

脚注

参考文献

永山勇『国文法の基礎』（改訂2版）洛陽社、2010年7月30日。ISBN 978-4-8442-0026-0。

関連項目

品詞
* 頓呼法

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