慶州

慶州（けいしゅう）

慶州は、かつて中国に存在した州であり、隋代から宋代にかけて、現在の甘粛省慶陽市および寧夏回族自治区南部一帯に設置されていました。その歴史は、隋代に始まり、唐代、五代十国時代を経て、宋代に慶陽府へと昇格するまで、様々な変遷を辿りました。

隋代の慶州

596年（開皇16年）、隋朝によって寧州帰徳県に慶州が初めて設置されました。605年（大業元年）には、弘州が廃止されたことに伴い、その管轄下にあった弘化県が慶州に移管されました。しかし、607年（大業3年）に州が廃止され郡が置かれると、慶州は弘化郡と改称され、その下には6つの県が置かれることとなりました。

唐代の慶州

618年（武徳元年）、唐朝が成立すると、弘化郡は再び慶州と改められました。その後、742年（天宝元年）には安化郡、756年（至徳元載）には順化郡と名称が変更されましたが、758年（乾元元年）には再び慶州の名称に戻されました。唐代の慶州は関内道に属し、順化、合水、楽蟠、馬嶺、同川、華池、懐安、延慶、洛源、方渠の10県を管轄していました。

五代十国時代

五代十国時代の慶州に関する詳細な記述は、資料が限られているため不明な点が多いです。

宋代の慶州

960年（建隆元年）、北宋によって陝西路の下部に慶州団練が設置されました。963年（乾徳元年）には慶州と改称されています。そして、1125年（宣和7年）には、慶州は慶陽府へと昇格しました。

金代の慶陽府（旧慶州）

1142年（皇統2年）、金朝の支配下に入ると、慶陽府は慶原路と改められ、安化、彭原、合水の3県を管轄しました。

元代の慶陽府（旧慶州）

モンゴル帝国の支配下では、慶原路は慶陽散府と改められました。1270年（至元7年）には再び慶陽府と改称されましたが、安化県と彭原県が廃止されたため、慶陽府は合水県1県のみを管轄することとなりました。

このように、慶州は時代とともにその名称、管轄地域、行政上の地位を変化させながら、中国の歴史の中で重要な役割を果たしてきました。

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