打吹駅

打吹駅の概要

打吹駅（うつぶきえき）は、鳥取県倉吉市明治町に設置されていた日本国有鉄道（国鉄）倉吉線の駅で、1985年4月1日に廃駅となりました。この駅は、倉吉線の中心的な役割を果たし、倉吉市の市街地に位置していたため、多くの区間列車が発着していました。

歴史的背景

打吹駅の歴史は1912年（明治45年）6月1日に始まります。この日、倉吉軽便線が開業し、初代の倉吉駅（2代目）が設立されました。その後、同年の5月1日には前の駅が上井駅に改称されたため、初代倉吉駅としての名は消えました。1972年には駅名が打吹駅に改称され、同年の2月14日には上井駅が倉吉駅（3代目）と改名され、現在もその名で呼ばれています。

また、駅の貨物扱いに関しては1983年（昭和58年）12月31日から車扱貨物の取り扱いが廃止され、1984年（昭和59年）2月1日にはチッキの取り扱いも終了しました。1985年には倉吉線自体の全線廃止に伴い、打吹駅もその役割を終えました。

駅の構造

打吹駅は、地上駅であり、単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線を有していました。駅構内の南側には単式ホームに接続する駅舎があり、そこから西側には有蓋車用の貨物ホームや留置線も設けられていました。また、島式ホームの北側にも留置線が存在していました。

周辺施設

駅の近くには倉吉市役所があり、その周辺にはいくつかの歴史的な名所も点在しています。特に打吹山は、天女伝説で知られ、駅名の由来ともなっています。打吹公園は「日本の都市公園100選」にも選ばれており、多くの人々が訪れます。打吹玉川は重要伝統的建造物群保存地区として指定されており、地域の文化と歴史を感じさせてくれる場所です。さらに、大社湯やマルワプロマート倉吉店など、日常生活に必要な施設も周囲にあります。

日交バスの「赤瓦・白壁土蔵」停留所も近くに設けられ、便利な交通手段が提供されています。

駅跡地の状況

廃駅となった打吹駅の跡地は、現在ではすべての線路や駅舎、プラットホームが撤去され、歩行者や自転車専用の道及び駐車場として整備されています。かつての駅前通りは、市道仲ノ町明治町2丁目線として再整備され、県道312号に接続しています。この道路沿いには倉吉線の鉄道記念館と、静態保存されているC11形蒸気機関車が展示されており、訪れる人々に地域の鉄道の歴史を伝えています。

隣接する駅

打吹駅の隣には上灘駅と西倉吉駅があり、倉吉線の主要な交通路の一部を形成していました。運行は国鉄によって行われており、この地域の交通の要所として利用されていました。

結論

打吹駅はその歴史的意義とともに、倉吉市の発展に寄与してきた駅でした。廃止後は新たな用途に生まれ変わり、市民に親しまれる場に変わりますが、その名と歴史は地域の中にしっかりと根付いています。

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