推理クイズ・私がほんもの!

『推理クイズ・私がほんもの!』は、1980年 10月6日から1981年 4月6日までの約半年間、日本テレビ系列で放送された視聴者参加型の推理クイズ番組です。毎週月曜日の夜7時30分から8時にかけて、ロート製薬の一社提供番組として放送されました。全26回が制作されました。

番組概要

この番組は、それまで長年にわたり放送され人気を博した『ほんものは誰だ!』をリニューアルする形でスタートしました。司会は前番組に引き続き土居まさるさんが担当し、ナレーターはおなじみの大山のぶ代さんが務めました。

番組の基本的な内容は『ほんものは誰だ!』とほぼ同様でしたが、大きな変更点として、従来の芸能人解答者に加えて一般視聴者も解答者として参加できるようになったことが挙げられます。これは、日本テレビにおけるロート製薬一社提供番組としては初の試みであり、番組に新たな側面をもたらしました。

番組のオープニングでは、「嘘か誠を推理で見分ける、私がほんもの!」というキャッチフレーズが使われ、後に「推理クイズ・私がほんもの!」に変更されました。番組のテーマ音楽には、『ほんものは誰だ!』のごく初期に使用されていた宇野正寛作曲の楽曲が再び採用されました。

『推理クイズ・私がほんもの!』は、1973年2月から足かけ8年2か月にわたって続いた『ほんもの』シリーズの最終番組となりました。シリーズの歴史に幕を下ろした後、土居まさるさんは約1年後の1982年に、同じく日本テレビ系列で放送されたクイズバラエティ番組『エッ!うそーホント?』で再び司会を務めています。

放送に関する特記事項

本番組は通常、月曜19時30分からの放送でしたが、一部の系列局では異なる編成が取られました。福井放送（FBC）、四国放送（JRT）、南海放送（RNB）の3局では、同時間帯にTBS系列の『人生ゲームハイ&ロー』を同時ネットしていたため、本番組は30分繰り上げて19時00分からの先行ネットで放送されました。

また、広島テレビ放送（HTV）では、初回放送日の1980年 10月6日に特別な編成が組まれました。当初は先行ネットで本番組を放送し、19時30分からは広島東洋カープ対読売ジャイアンツのプロ野球中継（ローカル放送）を行う予定でした。そのため、『ルパン三世 (TV第2シリーズ)』の最終回や『NTV紅白歌のベストテン』は後日放送となる予定でしたが、野球中継が雨天中止となったため、結果的に3番組すべてが同時ネットで放送されることになりました。

ルール

番組には、毎回異なるテーマに沿った2人1組の一般解答者チームが3組登場しました。これに加え、解答の目安となる芸能人解答者が3人参加しました。芸能人解答者はレギュラーの桂小金治さん（都合が悪い際は春風亭小朝さんが代役）と、男性ゲスト、女性ゲストがそれぞれ1人ずつという構成でした。

クイズは全4問行われました。基本ルールは、登場する3人のうち1人が「本物」であり、その1人を見抜くというものです。

1問目・2問目：一般人が登場します。まず芸能人解答者が第一印象で誰が本物だと思うかのスイッチを押し、制限時間内に3人に質問します。続いて、一般解答者チームも1チームにつき1問ずつ質問を行います。質問時間が終了した後、芸能人解答者が最終的に本物と思う人にスイッチを押し、それを見て一般解答者もスイッチを押します。最後に本人が名乗り出て正解が発表され、偽者の正体も明かされました。
3問目：芸能人が登場します。この回のみ、最初は第一印象スイッチは押さず、司会の土居さんが3人に質問を行います。その後の流れは1・2問目と同様ですが、正解発表時に偽者の正体は明かされませんでした。
4問目：再び一般人が登場する問題です。基本的な流れは1・2問目と同じですが、芸能人解答者ができる質問は一人につき一問に限られました。

一般解答者への賞金は、正解数に応じて計算されました。1問から3問正解の場合は、正解数×2万円が贈られました。見事4問すべてに正解する「パーフェクト」を達成したチームには、解答者席の上に吊るされたくす玉が割られ、賞金10万円に加えて海外旅行が贈呈されました。過去には、パーフェクトを達成していないチームのくす玉が手違いで割られてしまい、司会の土居さんが視聴者へ謝罪する一幕もありました。

放送エピソード

第2回放送では「人気番組対抗戦」が企画され、当時の人気番組から出演者が登場しました。

『太陽にほえろ!』：山下真司さん（スニーカー刑事役）、木之元亮さん（ロッキー刑事役）
『NTV紅白歌のベストテン』：徳光和夫さん（当時日本テレビアナウンサー、ベストテン本部担当）、榊原郁恵さん（紅組キャプテン）
『黄土の嵐』：井上純一さん（安公子役）、森田理恵さん（王鳳役）

などがゲストとして出演し、番組を盛り上げました。

もう一度検索