攴部

攴部（ぼくぶ）について

攴部は、漢字を部首によって分類する際に特定のグループとして位置づけられている部首の一つです。康熙字典の214部首では66番目に当たります。その位置は、四画の字の中で6番目に相当します。これから、攴部に関する詳細を解説していきます。

概要

攴部は「攴」や「攵」といった漢字を含む部首であり、これらは筆画の一部として機能します。「攴」という字は、手に棒を持つ象形文字として描かれます。この字自体は、攻撃や叩くなどの動作を意味する意符となっています。また、楷書では通常、攴という形式ではなく、攵と書かれることが一般的です。特に日本の新字体では「攵」を「力」や「又」といった他の字に変更してしまうことがありますが、例えば「敲」といった漢字は依然として「攴」を保持しています。

攵は、多くの場合、漢字の旁の位置に配置されます。日本語では「ぼくにょう」や転訛して「ぼんにょう」と呼ばれることがありますが、実際にはUnicodeに登録されている漢字の中で「攴」や「攵」が旁となるケースは非常に限られています。このため、「ぼくづくり」という呼称の方が、実情に合致しています。

部首の通称

攴部には、地域によって異なる通称があります。日本では「ぼくづくり」の他にも、「ぼくにょう」や「ぼんにょう」、「のぶん」、「しぶん」、「とまた」など様々な呼び方が存在します。一方、中国では特に「攵」に対して「反文旁」、「攴」については「缺支」という名称が使われています。韓国では「칠복부（chil bok bu）」と呼ばれ、英米では「Radical rap」という表現が用いられています。

部首字

• - 攴

音声情報

この部首に関連する音声情報は以下の通りです。

• - 広韻：普木切、屋韻
• - 詩韻：屋韻、入声
• - 三十六字母：滂母
• - 日本語：[音] ホク（漢音）、ボク（慣用音） [訓] うつ
• - 中国語：[ピンイン] pū、[注音] ㄆㄨ、[ウェード式] p'u 1
• - 朝鮮語：[訓音] 칠(bok、打つ)

例字

攴部に関連する漢字には、以下のような例があります。

• - 攴
• - 收（収）・攻・改・放・政・故・效（効）・教（敎）・救・敢・敕（勅）・敏・敦・散・敬・敵・敷（敷）・数（數）・整・斂・厳（嚴→口部）
• - 敍（叙）・敲

まとめ

攴部は、攻撃や動作を示す重要な部首であり、さまざまな形の漢字を含む特有のグループです。この部首について理解を深めることで、漢字の構造や意味をより正確に把握する手助けとなるでしょう。

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