文教局 (琉球政府)

文教局について

文教局は、琉球政府における教育行政を司る重要な行政事務部局でした。発足当初から存在し、他の部局とは異なり、合議制の行政委員会である中央教育委員会と協力して教育行政を推進しました。

所掌事務

文教局は、多岐にわたる教育関連事務を所管していました。具体的な所掌事務は以下の通りです（1972年5月14日時点）。

中央教育委員会に関する事項
琉球大学委員会との連絡調整
学校、地方教育委員会、その他教育機関への助言
教育、学芸、文化振興に関する調査研究
社会教育に関する事項
その他教育に関する事項

組織

文教局は、外局や支分部局を持たず、以下の内部部局で構成されていました（1972年5月14日時点）。

内部部局
総務部
総務課
経理課
調査計画課
福利課
復帰対策室
管理部
義務教育課
高校教育課
施設課
指導部
指導課
保健体育課
社会教育課
附属機関
図書館
博物館
青年の家
沖縄史料編集所
教育研修センター
体育施設管理所

学校放送について

アメリカ統治下の沖縄では、学校放送は特殊な状況下で実施されていました。全ての放送局（宗教放送局である極東放送を含む）で、NHKと日本教育テレビ（NETテレビ）の学校放送が一社提供で放送されていました。

NHKテレビ版
主に琉球放送で放送され、琉球放送で放送しきれない分を沖縄テレビ放送が補完する形で放送していました。
沖縄放送協会（OHK）開局後も、文教局の関係で学校放送はOHKでは編成されず、復帰後にNHK沖縄教育テレビジョンが開局するまで、上記2局で放送されました。
NETテレビ版
沖縄テレビのみで放送され、NHK版を補完する役割を担っていました。
民放番組であったため、復帰後も沖縄テレビに残り、スポンサーが文部省に変更されました。
このことがきっかけで、沖縄テレビが民間放送教育協会（民教協）に加盟するに至りました（2002年3月31日まで単独加盟）。
NHKラジオ版
琉球放送とラジオ沖縄が相互に放送し、1970年代頃からは極東放送も加わり、3局相互で放送されました。
復帰直後は1ヶ月間、当初の2局でノースポンサーで放送され、復帰翌月にNHK沖縄ラジオ第2が開局するまで放送されました。

参考文献

照屋栄一『沖縄行政機構変遷史 明治12年～昭和59年』照屋栄一、1984年8月15日。

関連項目

琉球政府
行政主席
中央教育委員会 ([[琉球政府)]]
教育区

外部リンク

沖縄県公文書館

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