斎藤利三

斎藤 利三について

斎藤利三（さいとう としみつ）は、戦国時代から安土桃山時代にかけて活躍した武将で、特に明智光秀の忠臣として名を馳せました。彼の系譜や生涯、そしてその後の影響について詳しく見ていきましょう。

出自と家族

利三は1534年に斎藤伊豆守の子として生まれました。彼の家系については多くの説が存在し、斎藤道三と直接の血縁はないとされていますが、美濃の斎藤氏の一族という点は共通しています。父は斎藤伊豆守で、母は蜷川親順の娘です。彼の姉妹は、蜷川親長という蜷川氏の重臣に嫁いでおり、彼の家系には少なからぬ複雑さがあります。また、徳川実紀においては「明智光秀の妹の子」と記載されていますが、その根拠は曖昧であり、後世の修正された情報とされています。

利三は、明智光秀の重要な家臣として重用され、丹波黒井城の城主にまで昇進します。さらに、彼の妻は稲葉家の娘であり、春日局や斎藤利宗といった子供を授かりました。春日局は後に徳川家光の乳母として知られる存在になります。

生涯と軍歴

利三の武士としての道は、幕府の奉公衆の一員として始まりました。上京後は、摂津国の松山新介に仕官し、軍事において手腕を発揮しました。その後、斎藤義龍のもとでさらに経験を積み、最終的には明智光秀に仕官することになります。光秀の下で彼は重用され、特にその兵力の拡大に貢献しました。光秀の計画に従事する中で、利三は戦闘での活躍も目立ちました。

天正10年（1582年）には、光秀が計画した本能寺の変に参加しましたが、その計画の無謀さに対しては慎重な態度を示していたと伝わります。それでも、利三は主君の命令に従い、光秀と共に信長を討つことになりました。本能寺での決闘の結果、利三は信長一族を討ち取り、光秀のもとで成功を収めます。

しかし、その後の山崎の戦いでは羽柴秀吉に敗北し、逃れることとなります。彼は近江の堅田に潜伏しますが、最終的には捕えられ、処刑される道を辿ることになりました。彼の死後、友人たちによって遺体が保護され、真如堂に葬られました。

人物像と逸話

利三は高い教養を持ち、茶の湯を嗜んでいたことでも知られています。また、彼の妹が長宗我部元親の妻であったことや、義弟である利治とも共に戦ったエピソードなど、彼の生涯には多くの興味深い逸話が存在します。実際、利三は元親と信長に関する重要な書簡のやり取りに関与しており、その内容が本能寺の変へとつながった可能性も指摘されています。

まとめ

斎藤利三は、戦国時代の激動の中でその名を残した武将であり、彼の生涯は明智光秀の足跡と深く結びついています。彼の死後もその影響力は消え去ることなく、歴史における重要な存在として記憶されています。

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