新尾頭(しんおとう)
新尾頭は、
愛知県名古屋市熱田区および中区に位置する町名です。現行行政地名としては、新尾頭一
丁目から新尾頭三
丁目と新尾頭町があります。
住居表示は、新尾頭町が未実施で、新尾頭一
丁目から新尾頭三
丁目が実施済みです。
地理
新尾頭は、
熱田区の北部に位置し、東は花町・金山町、西は
中川区の八熊・柳川町、南は尾頭町・五本松町、北は中区正木と接しています。新尾頭町は新尾頭の西隣に位置しますが、その面積の大部分は堀川が占めています。また、中区新尾頭一
丁目は、道路部分にのみ存在するという特徴があります。
歴史
町名の由来
新尾頭の地名は、熱田の北郊の尾頭の町のさらに北側に、江戸時代前期に町屋ができたことに由来します。
現在の新尾頭の東側・北側を通る
佐屋街道は、熱田と桑名を結ぶ道であり、東海道の脇道にあたります。
寛文6年(
1666年)に幕府が道中奉行の管轄とした際、
佐屋街道の尾頭橋が亀屋河渡から北側の現在地に移転しました。これにより、尾頭橋の東側の
佐屋街道沿いに町が広がり、この地域が新尾頭町と呼ばれるようになりました。
佐屋街道は、江戸時代には諸大名の
参勤交代のルートとして利用され、多くの人々が伊勢詣や津島詣に利用しました。シーボルトや松尾芭蕉もこの道を通行したと伝えられています。
住吉社
新尾頭の町にある住吉社は、摂津の
住吉大社(現在の
大阪市)の神の来臨を願って建てられたもので、現在も残っています。
天保期に編纂された『尾張名所図会』には、住吉社手前の
佐屋街道沿いに暖簾を下げた商家が描かれており、当時の様子をうかがい知ることができます。
沿革
1878年(明治11年)12月28日:愛知郡熱田村の一部より、新尾頭町が成立。
1889年(明治22年)
10月1日:町村制施行・合併に伴い、愛知郡熱田町
大字新尾頭となる。
1907年(明治40年)6月1日:名古屋市へ編入し、同市熱田新尾頭町に改称。
1908年(明治41年)
4月1日:行政区設置に伴い、南区所属となる。
1937年(昭和12年)10月1日:行政区変更に伴い、熱田区所属となる。
1939年(昭和14年)
12月15日:熱田尾頭町(尾頭町)の一部を編入し、新尾頭町に改称。
1980年(昭和55年)7月13日:以下の通り変更。
熱田区新尾頭町の一部より、同区新尾頭一
丁目が成立。
熱田区尾頭町・新尾頭町の各一部より、同区新尾頭二丁目が成立。
熱田区尾頭町・五本松町・新尾頭町・花町の各一部より、同区新尾頭三
丁目が成立。
中区正木町・古渡町の各一部(道路部分のみ)より、同区新尾頭一丁目が成立。
新尾頭町の残部が堀川部分を除き
熱田区金山町一
丁目・花町となる。
2018年(平成30年)
12月1日現在の
世帯数と
人口は以下の通りです。
世帯数: 不明
人口: 不明
国勢調査による
人口の推移は不明です。
学区
市立小・中学校に通う場合の学校は以下の通りです。また、公立高等学校に通う場合の学区は以下の通りです。
小学校: 不明
中学校: 不明
高等学校: 不明
施設
イチビキ本社
愛知県司法書士会
真求寺
住吉神社
名古屋市営新尾頭荘
新尾頭交番
新橋通商店街:堀川の尾頭橋から
伏見通までの約250メートルの道路沿いに商店が並ぶ商店街。昭和初期に形成され、発展会として組織化された。戦災で全滅したが、後に復活。小売店や飲食店、サービス業などの一般向け店舗は商店街の3分の1程度で、作業着や塗料などの卸売業が中心。
商工組合中央金庫熱田支店
妙安寺
十六銀行熱田支店
NTT西日本熱田ビル
交通
道路
伏見通(国道19号・国道22号)
八熊通(
愛知県道29号弥富名古屋線)
佐屋街道(愛知県道115号津島七宝名古屋線)
その他
日本郵便:郵便番号は456-0018(集配局は熱田郵便局)です。
脚注
詳細は、以下の資料をご参照ください。
熱田区制五十周年記念誌編集部会 編『熱田区誌』熱田区制五十周年記念事業実行委員会、1987年。
「
角川日本地名大辞典」編纂委員会 編『
角川日本地名大辞典 23
愛知県』
角川書店、1989年。
名古屋市計画局『なごやの町名』名古屋市計画局、1992年。
日下英之『佐屋路 歴史散歩』七賢出版中部事業部、1994年。
関連項目
*
名古屋市の地名