新幹線E7系・W7系電車

新幹線E7系・W7系電車

新幹線E7系及びW7系電車は、東日本旅客鉄道（JR東日本）と西日本旅客鉄道（JR西日本）によって共同開発された新幹線の車両です。E7系はJR東日本、W7系はJR西日本に属していますが、外観や内部仕様に大きな違いはなく、ここでは両方の車両について総合的に解説します。

概要

本車両は、北陸新幹線の長野駅から金沢駅までの延伸開業に合わせて導入され、新たな列車「かがやき」「はくたか」「つるぎ」に加え、1997年から運行されている「あさま」でも利用されています。さらに、2018年度からは上越新幹線でも幅広く運用されており、充実したサービスを提供しています。この車両のデザインは、日本の工業デザイナー、奥山清行によって監修され、和の要素を取り入れた未来的なデザインとなっています。

開発の背景

E7系とW7系の開発は、2011年の報道をきっかけに始まりました。JR東日本とJR西日本はそれぞれの支社で共同開発を検討し、雪害対策を理由に開業前の実車試験を実施しました。2013年には正式に共同開発が発表され、両社の協力によって新しい車両が誕生しました。

車両設計

デザイン

「和の未来」というデザインコンセプトのもと、車体はアルミニウム合金のダブルスキン構造を採用し、空気力学的なもしっかり考慮されています。先頭車両のノーズは9.1メートルで、環境の性能を向上させるための工夫が施されています。また、車両は日本の伝統的な色彩が使用されており、スピード感とともに精悍さを表現しています。

機械性能

E7系とW7系の車両は、最大260 km/hの速度で運行することが可能です。また、平均的な編成は12両からなり、グリーン車に加えて特別なグランクラスを設置しています。これにより、定員はグランクラス18名、グリーン車部分63名、通常車両853名という設定で、944名が一度に運べる設計です。

また、動力はE5系やH5系での経験を生かして開発され、高出力のかご形三相誘導電動機を搭載。これにより、長期的な運用の安定性も確保されています。

車内設備

車内には、乗客の快適さを優先するために様々な工夫が施されています。すべての座席には電源コンセントが用意され、Wi-Fi台数の拡充や、携帯電話での連携機能も強化されています。グリーン車やグランクラスには、空気清浄機能を搭載した空調システムも備わり、快適な空間を提供しています。

運行と運用

2014年から運行を開始して以来、E7系とW7系は北陸新幹線のすべての列車に幅広く使用されるようになりました。特に「かがやき」「はくたか」といった主要なサービスにおいて、その存在が大きくなっています。さらに、2020年には上越新幹線への導入も進められ、全国的にその運用範囲が広がっています。

まとめ

新幹線E7系・W7系電車は、両社の英知と協力によって生まれた先進的な車両です。快適な乗り心地を提供するだけでなく、安全性や効率も重視されており、近い未来の公共交通機関の在り方を示しているとも言えるでしょう。

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