新庄直祐

新庄直祐（しんじょう なおすけ）は、江戸時代中期の武士であり、常陸国麻生藩の第8代藩主です。元禄5年（1692年）に、第7代藩主・新庄直詮の五男として誕生しました。宝永5年（1708年）に父が亡くなったため、家督を継承し藩主となりました。翌宝永6年（1709年）には、従五位下・駿河守に叙位・任官され、幕府から正式に藩主として認められました。

藩主としての主な事績として、正徳4年（1714年）と享保5年（1720年）の二度にわたる大坂城勤番が挙げられます。これは、幕府が諸藩に課した役務であり、藩主として忠実に職務を遂行しました。また、享保7年（1722年）には、藩の年貢減免を求める百姓一揆が発生しました。この時、直祐は百姓側の要求を全面的に受け入れ、領民の生活安定を図る姿勢を示しました。この対応は、当時の藩主としては異例であり、領民からの信頼を得る上で重要な出来事となりました。

享保20年（1735年）11月20日、直祐は家督を長男の直隆に譲り、藩主の座を退いて隠居しました。隠居後の延享2年（1745年）10月14日には剃髪し、直翁と号して仏門に入りました。隠居生活を送る中、延享3年（1746年）5月25日に55歳で生涯を閉じました。

新庄直祐の系譜は以下の通りです。

父母
父：新庄直詮
養母：松平重栄の娘
正室、継室
正室：遠山友春の娘
継室：永井直敬の娘
子女
長男：新庄直隆
次男：新庄直侯
三男：新庄直由
四男：新庄孝優
五男：新庄直令
六男：京極高暁
娘：新庄直宥室
* 娘：宮城和忠継室

新庄直祐は、激動の時代を生きた大名であり、藩主としてだけでなく、一人の人間としても、その生き方が後世に語り継がれています。

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