新日鉄住金マテリアルズ

新日鉄住金マテリアルズ株式会社

新日鉄住金マテリアルズ株式会社は、かつて存在した日本の素材メーカーで、新日鉄グループに所属していました。本社は東京都千代田区の秋葉原UDXにありました。おもに半導体や電子部品に使用される材料、金属製品、セラミックス部品などを製造していました。

設立と沿革

この企業は、2006年5月1日に設立され、新日鉄の新素材事業部が分社化する形で生まれました。初めての営業開始は同年7月1日で、旧素材事業部から業務を引き継ぎました。主な製品は、半導体ペーストや金属加工品などが含まれ、成長を遂げました。

2010年には、株式会社マイクロンと日鉄コンポジット株式会社を合併し、社内カンパニーとしてマイクロン社と日鉄コンポジット社を設立しました。さらに2012年10月1日には社名を新日鉄住金マテリアルズ株式会社に変更し、2018年10月1日には新日鉄住金化学に合併され、日鉄ケミカル＆マテリアル株式会社と再編されました。

主な製品

新日鉄住金マテリアルズでは、次のような製品を主に製造していました。

• - 半導体および電子部品用製品: 例えば、山口県光市の金属箔工場で製造されるステンレス箔や、姫路市のマイクロン社で製造された半導体封止材用のシリカ球状微粒子が挙げられます。さらに、アルミナ球状微粒子、炭化ケイ素ウェハー、CMPパッド用のコンディショナーも製造されていました。
• - 金属加工品: 半導体製造に使用されるスパッタリングターゲット材などが、福岡県北九州市のHIP工場で製造されました。
• - 自動車用製品: 愛知県のメタル担体工場では、排気ガス浄化に使用されるステンレス担体が作られていました。
• - ファインセラミックス: アルミナ、窒化ケイ素、炭化ケイ素からなるファインセラミックスは、北九州市のエンジニアリング・セラミックス・センターで製造されました。これらは高性能な材料として、多くの分野で利用されました。
• - CFRP（炭素繊維強化プラスチック）: 兵庫県姫路市の日鉄コンポジット社にて製造されました。これは軽量かつ強度が高い特性を持つため、航空や自動車産業などで重要視されていました。

グループ企業

新日鉄住金マテリアルズは、いくつかの関連企業を持っていました。

• - 日鉄住金マイクロメタル株式会社は1987年に設立され、半導体の接続材料であるボンディングワイヤやはんだボールを製造しました。
• - 日本グラファイトファイバー株式会社は1995年に設立され、炭素繊維を専門に扱っており、JX日鉱日石エネルギーと共同で設立されました。
• - NSソーラーマテリアル株式会社は、2006年に設立されて太陽電池用の多結晶シリコンを製造していましたが、2014年には解散に至りました。

まとめ

新日鉄住金マテリアルズ株式会社は、日本の素材業界において重要な役割を果たしてきました。様々な先端技術を用いた製品開発において、高い技術力を誇り、多様な需要に応えた存在でした。業界においては、他の関連企業や製品と連携しながら成長を続けてきましたが、2018年に合併され、日鉄ケミカル＆マテリアル株式会社として新たな道を歩むことになりました。

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