新正倶楽部

新正倶楽部の歴史

新正倶楽部（しんせいくらぶ）は、日本の大正から昭和時代にかけて衆議院で存在した院内会派で、その期間は1925年5月30日から1928年1月21日までの約3年でした。この会派は、当時の政治状況において特定の方向性を持たない、様々な意見や背景を持った議員の集まりとして形成されました。

結成の背景

1925年3月14日、革新倶楽部と中正倶楽部という二つの会派は、立憲政友会との合同を決定しました。しかし、その動きに異議を唱える者たちが存在しました。革新倶楽部からは尾崎行雄、清瀬一郎、林田亀太郎といった8名が、また中正倶楽部からは増田義一、長岡外史、堤清六など20名が、彼らの意見を支持し共同で行動を起こすことになりました。このように、異なる立場の議員たちが協力して新たな会派を形成した結果、計30名のメンバーが集まり、1925年に新正倶楽部として結成されました。

政治的立ち位置

新正倶楽部は、憲政会、立憲政友会、政友本党に次ぐ第4の会派としての地位を確立しましたが、残念ながら日本の政局に対して大きな影響を与えることはできませんでした。この時代は政治が激動しており、多くの会派が存在していましたが、新正倶楽部はその中で確固たる影響力を持つに至ることはなかったのです。

解散とその後

新正倶楽部は、1928年1月21日に解散しました。解散後は、メンバーはそれぞれ異なる進路を選ぶこととなります。一部は立憲政友会や立憲民政党に参加し、新たな政治活動を始めました。また、清瀬らは革新党の結成に参加し、尾崎行雄のように無所属に転身する者もいました。つまり、新正倶楽部は、短命だったものの、そのメンバーにとっては新たな出発点となったのです。

参考文献

新正倶楽部に関する詳細な情報は、青野権右衛門の著書『日本政党変遷史』に見られます。この書籍には、当時の政治動向や新正倶楽部のメンバーについての情報が記されています。

このように、新正倶楽部は短い活動期間の中で、政治の多様性や議員同士の協力の可能性を示した一例として記憶されています。

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