新浦C級潜水艦

新浦C級潜水艦について

新浦C級潜水艦は、朝鮮人民軍海軍が運用する通常動力型の潜水艦であり、弾道ミサイルの発射能力を持つ重要な軍事資産です。この潜水艦は新たな設計が施されており、前の世代の鯨級潜水艦の後継モデルとなっています。

建造の背景

この潜水艦の情報は、2017年に朝鮮民主主義人民共和国の分析辞典へ掲載された38ノースから始まりました。彼らは咸鏡南道の新浦港にある海軍造船所の衛星画像を解析し、そこに新たな弾道ミサイル潜水艦が建造されている可能性があることを指摘しました。衛星画像からは艦体の大きさや耐圧殻の構造が確認され、新型艦の存在が示唆されました。

軍事実験と進展

2021年10月20日、朝鮮中央通信は国防科学院が新浦C級潜水艦から新型の潜水艦発射弾道ミサイルを発射する実験に成功したと報じました。しかし、その後38ノースの報告によると、同年12月にはこの潜水艦が新浦港東方の乾ドックに入っているのが確認され、何らかのトラブルのため修理が行われる必要があったと推測されます。さらに、潜水艦の長さは約68.6メートル、幅は6.5メートルであることが明らかになり、そのサイズはロシアのロメオ型潜水艦よりも1.5メートルほど大きいとされています。

新たな進水式

2023年9月6日、北朝鮮は戦術核攻撃を目的とした「金君玉英雄艦」の進水を発表しました。この艦はロメオ級潜水艦の艦橋部分に10基のミサイル垂直発射管を追加した設計がされていると考えられています。この新たな潜水艦は、核戦力として北朝鮮海軍の戦略の中心に位置づけられています。

潜水艦の登録状況

2024年8月、北朝鮮は国際海事機関(IMO)に対して13隻の潜水艦を登録しました。その中には新浦C級として「金君玉英雄艦」も含まれていましたが、登録は同年内に取り消されてしまいました。このような動きは、国際社会に対する北朝鮮の透明性や信頼性に疑問を投げかけるものであり、北朝鮮の軍事行動に対する注視を必要としています。

新浦C級潜水艦は、朝鮮人民軍の海軍力の強化に寄与する要素の一つであり、その進展は地域の安全保障状況にも影響を与える重要な要素といえるでしょう。

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