新漫画党

新漫画党について

新漫画党（しんまんがとう）は、日本の少年漫画界において特に影響力を持った漫画家のグループです。この団体は、藤子不二雄の安孫子素雄によって命名され、主にトキワ荘を拠点にして活動しました。この団体の目的は、メンバーが理想とする漫画を描くために集まり、互いに刺激を与え合うことでした。

第1次新漫画党

新漫画党の初期の活動は、1954年7月にスタートしました。藤子が上京すると同時に、すぐに結成されました。最初は山根青鬼と山根赤鬼にも声を掛けましたが、彼らは参加を拒否しました。党費は月100円からスタートし、時には300円にまで引き上げられましたが、最終的に定期的な徴収は終了しました。

月に一度の会合では、漫画やその他の興味深い話題について議論や交流が行われ、また『漫画少年』という雑誌で合作漫画に取り組むこともありました。新メンバーの加入は非常に慎重に行われており、現メンバーの一人でも反対すれば新たなメンバーを迎え入れることは許可されませんでした。1955年1月に藤子が失態を犯したことが影響し、合作活動はその後中止され、同年4月には解散に至ります。

メンバー

• - 寺田ヒロオ（総裁、会計責任者）
• - 藤子不二雄（安孫子素雄、藤本弘）
• - 坂本三郎
• - 森安なおや
• - 永田竹丸

第2次新漫画党

第2次新漫画党は1955年5月に再結成されました。この団体は、機関紙『ながれ』の発行や、メンバー間の集まりを行うことはありましたが、前回のように合同で漫画を制作することはありませんでした。漫画に関する議論を目的として集まったにもかかわらず、会合は主に雑談の場と化し、つのだじろうが不満を抱く事態に至った逸話もあります。つのだじろうは、毛筆で新漫画党へ抗議の意を込めた書簡を送り、これに対し藤本弘が吉川英治の名作『宮本武蔵』を引用して彼を宥める手紙を送ったのです。

1958年7月には、東京・中野に事務所が設立されましたが、この団体の解散年ははっきりとはわかっていません。また、第2次新漫画党結成を祝う形で、メンバーたちはトキワ荘のカーテンに寄せ描きを行うという特異なイベントもありました。そのカーテンは、現在ではおもちゃコレクターの北原照久の所有となり、漫画界の「釈迦の衣」として語り継がれる伝説的なものであります。

メンバー

• - 寺田ヒロオ（総裁）
• - 藤子不二雄（安孫子素雄、藤本弘）
• - 鈴木伸一
• - 森安なおや（1957年、除名）
• - つのだじろう
• - 石森章太郎
• - 赤塚不二夫
• - 園山俊二

関連項目

• - トキワ荘
• - まんが道
• - スタジオ・ゼロ
• - 北原照久

このように、新漫画党は日本の漫画史上において重要な役割を担った団体であり、その影響は今もなお感じられています。彼らの活動は後の世代の漫画家たちに多くのインスピレーションを与え続けています。

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