新4号国道

新4号国道：広域を結ぶ幹線道路

新4号国道は、埼玉県越谷市から栃木県宇都宮市に至る、全長約80kmのバイパスの総称です。国道4号の慢性的な交通渋滞を緩和するために計画され、以下の5つのバイパスで構成されています。

1. 越谷春日部バイパス
2. 春日部古河バイパス
3. 古河小山バイパス
4. 小山石橋バイパス
5. 石橋宇都宮バイパス

1968年に事業が開始され、1992年に全線が開通しました。地域高規格道路としては、春日部古河バイパスの一部が茨城西部・宇都宮広域連絡道路に指定されています。

概要

起点: 埼玉県越谷市大字下間久里
終点: 栃木県宇都宮市平出工業団地
総延長: 80.355km
道路区分: 3種1級
設計速度: 80km/h（ランプ部: 40km/h）
制限速度: 60km/h

新4号国道は自動車専用道路ではないため、自転車や原動機付自転車、小型特殊自動車も通行可能です。ただし、本線走行時には、他の車両との速度差に注意が必要です。また、自転車や小型特殊自動車は側道の通行が推奨されています。

各バイパスの詳細

越谷春日部バイパス

区間: 埼玉県越谷市下間久里～春日部市下柳
延長: 8.3km
車道幅員: 26.5m（4車線）

5つのバイパスの中で最も早く全通（1977年）しました。越谷市下間久里で国道4号現道から分岐し、交通量が分散されます。東武伊勢崎線と立体交差しており、一部区間は1990年代に2車線から4車線に拡幅されました。春日部市水角では東埼玉道路との接続が計画されています。

春日部古河バイパス

区間: 埼玉県春日部市下柳～茨城県古河市柳橋
延長: 21.6km
車道幅員:
埼玉県内: 29.0m（4車線）
茨城県内:
盛土部: 28.5m（6車線）
高架部: 26.7m（6車線）

1987年度に暫定2車線で全通し、その後4車線化、6車線化が進められました。埼玉県内は平面交差が多いため信号が多く、茨城県内では立体交差化が進んでいます。2015年に全線4車線化が完了。五霞ICで首都圏中央連絡自動車道（圏央道）と接続します。庄和IC - 五霞IC間は「東埼玉道路延伸」の構想があり、東京圏都市圏自専道の候補路線に指定されています。

古河小山バイパス

区間: 茨城県古河市柳橋～結城市小田林
延長: 15.9km
車道幅員:
盛土部: 28.5m（6車線）
高架部: 26.7m（6車線）

5路線の中で最も新しく、1987年に最初の区間が完成しました。国道125号など5箇所と立体交差します。2016年には全線6車線化が完了しました。全線が「茨城西部・宇都宮広域連絡道路」として地域高規格道路の計画路線に指定されています。

小山石橋バイパス

区間: 茨城県結城市小田林～栃木県河内郡上三川町下蒲生
延長: 16.25km
車道幅員:
盛土部: 28.5m（6車線）
高架部: 19.7m（4車線）

1986年に暫定2車線で全通しました。JR水戸線、国道50号など8箇所と立体交差します。2013年に高架部を除き全線6車線化が完了しました。全線が「茨城西部・宇都宮広域連絡道路」として地域高規格道路の計画路線に指定されています。

石橋宇都宮バイパス

区間: 栃木県河内郡上三川町下蒲生～宇都宮市平出工業団地
延長: 18.65km
車道幅員:
盛土部: 28.5m（6車線）
高架部: 19.7m（4車線）

2000年度に全線4車線化されました。国道352号、国道121号、国道123号、国道4号など9箇所と立体交差します。宇都宮市内は交通量が多く、時間帯によっては渋滞が発生します。宇都宮環状道路（宮環）の東側区間を兼ねており、北東方向に進むと国道119号宇都宮環状北道路に接続します。

歴史

新4号国道の建設は、1965年の調査開始から始まりました。各バイパスの事業着手、用地買収、工事着工、開通を経て、1992年に全線が開通しました。その後も、4車線化、6車線化、立体交差化などの改良が進められています。

路線状況

新4号国道は、沿線地域の交通を支える重要な幹線道路です。2005年度の道路交通センサスによると、地点によって交通量に差はあるものの、多くの区間で1日あたり2万台以上の車両が通行しています。

通過自治体

埼玉県、茨城県、栃木県の以下の自治体を通過します。

埼玉県: 越谷市、春日部市、北葛飾郡杉戸町、幸手市
茨城県: 猿島郡五霞町、古河市、猿島郡境町、結城市
栃木県: 小山市、下野市、河内郡上三川町、宇都宮市

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