日向市駅

日向市駅：日向市の玄関口

日向市駅は、宮崎県日向市上町に位置する九州旅客鉄道（JR九州）日豊本線の駅です。日向市の代表駅として、すべての列車が停車する重要な拠点となっています。

歴史

日向市駅の歴史は、1921年（大正10年）10月11日に宮崎本線美々津駅 - 富高駅間の延伸開業に伴い、富高駅として開設されたことに始まります。その後、路線延伸や線名変更を経て、1963年（昭和38年）5月25日に現在の「日向市駅」に改称されました。

昭和天皇の戦後巡幸では、お召し列車が運行された記録も残っています。 細島線（貨物支線）の廃止や国鉄分割民営化、JR九州への移管を経て、現代に至ります。

近年では、2002年（平成14年）に着工された高架化工事が完了し、2006年（平成18年）に高架駅として生まれ変わりました。新しい駅舎は、建築家・内藤廣氏らの協力を得て、地元産の杉材をふんだんに使用した、木造を思わせる独特の設計となっています。この駅舎デザインは、2008年には国際的な鉄道デザインコンペティション「ブルネル賞」の建築部門で最優秀賞を受賞するなど、高い評価を得ています。さらに、駅周辺の景観整備も相まって、2014年には国土交通省の「都市景観大賞」都市空間部門の大賞を受賞しています。2015年には駅長が廃止され業務委託化、2023年にはJR九州本体による直営駅となりました。2024年には日向坂46のイベントに合わせ「日向坂46駅」として運用されるなど、話題にもなっています。

駅構造

現在の駅舎は、島式ホーム1面2線の高架駅です。ホームは広く、エレベーターも設置され、バリアフリーに対応しています。 駅舎内部にも杉材が使用され、温かみのある空間となっています。 高架化により、駅東側に東口が新設され、利便性が向上しました。旧駅舎からは細島線（貨物支線）が分岐していましたが、現在は廃止されています。現在、みどりの窓口も設置されています。また、ひょっとこ踊りの接近メロディーも特徴の一つです。

利用状況

2023年度の1日平均乗車人員は1,215人です。近年は、駅周辺の再開発や地域活性化の取り組みによって、利用者数も増加傾向にあります。

駅周辺

日向市駅周辺は、市民参加型のイベントや維持管理活動が盛んに行われており、交流人口の増加に貢献しています。 駅周辺には、商業施設、金融機関、公共施設などが数多く立地しています。

西側には、スーパーマーケットや銀行、市役所などがあります。

東側には、国道10号、細島港、警察署、郵便局、高等学校などがあります。 また、商業施設が集中するエリアもあり、生活利便性が高い地域です。

バス路線

東口ロータリーに「日向市駅東口」バス停があり、宮崎交通、ぷらっとバス、ハッコーライナーなどが発着します。西口付近にもバス停があります。 路線は、市内各所、近郊の町、さらには高速バス路線も利用可能です。

隣の駅

九州旅客鉄道（JR九州）
■日豊本線
門川駅 - 日向市駅 - 財光寺駅

かつて存在した路線

日本貨物鉄道（JR貨物）
* 日豊本線貨物支線（細島線）：日向市駅 - 細島駅（伊勢ヶ浜駅も存在）

まとめ

日向市駅は、近代的な高架駅と、伝統的な木造建築の融合が見事に調和した、魅力的な駅です。 地域の活性化の中核を担い、多くの人の交流拠点として重要な役割を果たしています。 歴史と未来が共存する日向市駅の存在は、日向市の発展に大きく貢献していると言えるでしょう。

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