日曜スペシャル (日本テレビ)

日曜スペシャル（にちようスペシャル）

日本テレビ系列で過去に複数回、日曜日の特定時間帯に設けられて放送された単発特別番組枠の総称です。番組の形態や放送時間は、時代によって大きく変遷しており、主に3つの世代に分けられます。

1969年版

1969年1月5日から4月20日までの短期間、「サンデー・スペシャル」という名称で放送されました。前番組の視聴率低迷による早期終了に伴い、後番組開始までの暫定措置として企画されたものです。放送期間は約3ヶ月で全16回。基本となる放送時間は毎週日曜日の20:00から20:56でした。初期は歌謡番組や海外ドキュメンタリーなどが中心でしたが、後期にはバラエティ色が強くなりました。また、プロボクシング中継も3回放送されており、その際は放送時間を20:00から21:26に拡大し、通常21:00から放送されていたレギュラー番組は休止されました。

この時期に放送された番組としては、「スター、コンビで歌う」「ウエスタンカーニバル」「K・ラール大魔術団」といった初期のラインナップや、「クレージーの8PM!」「お笑いビックリ席」「芸能人愛人大会」などのバラエティ、そして「西城正三×ペドロ・ゴメス」「海老原博幸×ホセ・セベリノ」「小林弘×アントニオ・アマヤ」といった世界タイトルマッチのボクシング中継が挙げられます。

1974年版

1974年4月14日から1992年12月にかけて、日曜日の午後に長期にわたり放送されました。当初は14:15から15:40の枠でしたが、後に14:00から15:25に変更されています。多様なジャンルの番組が放送され、スポーツ中継のために直後の番組の放送時間が変更されることもありました。多くの場合、複数の企業がスポンサーとなっていましたが、不定期に麒麟麦酒とキリン・シーグラムが共同で単独提供となることがあり、その際は「キリン日曜スペシャル」として放送されました。この「キリン日曜スペシャル」では、通常の青い背景に番組タイトルを表示する方式とは異なり、宇宙空間をイメージしたアニメーションによるタイトル表示が用いられました。

この枠で放送された番組は非常に多岐にわたります。開始第1回は「美空ひばり〜大衆のアイドル〜」でした。その他、巨人戦を中心としたプロ野球のデーゲーム中継や日本シリーズ中継、ザ・ピーナッツの引退に関連した「最後の最後のピーナッツ」、報道特別番組「NNN報道スペシャル 両陛下アメリカの旅 -総集編-」、コカ・コーラ一社提供の「夢と冒険!アメリカ大横断」、音声多重放送開始記念の特別番組「これが音声多重放送だ!」（松下電器産業一社提供）、国際児童年記念アニメ「あしたの勇者たち」、『木曜スペシャル』の事前番組「㊙緊急指令!人工衛星とヘリコで地球の裏側と宝を探せ!!」、浅香唯のコンサート特番「VITAMIN C TOUR 浅香唯 100%元気です!」など、バラエティ豊かなラインナップでした。

2005年版

2005年7月から9月にかけて、毎週日曜日の19:58から20:54に放送された一時的な特別番組枠です。これは、同年4月から同時刻で放送されていたレギュラー番組が短期間で終了したことによる急場しのぎとして設けられました。クロスネット局であるテレビ大分やテレビ宮崎でも放送されました。主に『特命リサーチ200X』の拡大版が編成されましたが、プロ野球中継や『24時間テレビ』などの大型特別番組が放送される週もあり、柔軟な編成が行われました。この枠の後には、水曜日から移動してきた音楽番組などが試みられましたが、視聴率が伸び悩み、最終的に『世界の果てまでイッテQ!』が後継番組として定着しました。

2012年版

2011年3月まで「日曜特番」、2012年3月まで「日曜パラダイス」として放送されていた日曜午後の特別番組枠が、2012年4月に約23年半ぶりに「日曜スペシャル」の名称で復活しました。このバージョンは、全国ネットの新作特別番組や、過去に放送された特番の再放送を中心に編成されています。放送時間は、14:15から14:55の「第1部」と、15:00から17:25（後に時間変更あり）の「第2部」に分かれています。プロ野球やゴルフ、サッカーのキリンカップといったスポーツ中継のほか、「行列のできる芸能人通販王決定戦」や中京テレビ制作の番組などが放送されました。この枠は、現在も不定期に様々な特別番組の放送に利用されています。

このように「日曜スペシャル」は、単発特別番組を放送するための枠として、時代のニーズや編成上の都合に合わせて形を変えながら、日本テレビの日曜日の番組編成において重要な役割を果たしてきました。

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