日本ケータイ小説大賞

日本ケータイ小説大賞とは

日本ケータイ小説大賞は、2006年から2015年まで開催されていた、ケータイ小説を対象とした文学賞です。当時、急速に広まっていたケータイ小説文化を背景に、毎日新聞社、スターツ出版、魔法のiらんどの3社が中心となり、国内初の本格的な賞として設立されました。

概要

ケータイ小説を書籍化した作品が100万部を超えるベストセラーとなるなど、その人気を背景に誕生しました。第1回の実行委員会は上記3社で構成されましたが、その後、各社が独自の道を歩むこととなり、第2回からは毎日新聞社とスターツ出版の2社で実行委員会が構成されました。

共催企業としては、第2回から第3回までエクシング（Legimo運営）、第5回はE★エブリスタ、第7回はマイナビ（JOL）が名を連ねました。

応募資格と対象

応募資格は一切不問で、プロ・アマ、年齢に関係なく応募可能でした。応募作品は、公式応募サイトまたはフリー応募制参加サイトで公開され、ケータイで閲覧できることが条件でした。

ジャンルは不問でしたが、公序良俗に反するもの、官能小説、差別的表現のある小説、過度な暴力的表現のある小説は応募できませんでした。また、書籍化されていない、もしくは書籍化の予定がない日本語で書かれたオリジナル作品に限られました。他の文学賞との二重応募は失格となります。

他のサイトで発表された作品も応募可能でしたが、著作権及び著作隣接権が完全にフリーであることが条件でした。未完成の作品でも、第一次読者投票期間中に完結する予定であれば応募可能でした。原稿枚数は各ケータイサイトの小説投稿ページの200ページ以上（第1回・第2回は200～500ページ）と定められていました。

公式応募サイトと共催公募サイト

公式応募サイトは、第1回は魔法のiらんど、第2回からは野いちごが主催していました。

共催公募サイトは以下の通りです。

第2回 - BooksLegimo
第3回 - BooksLegimo
第5回 - E★エブリスタ

フリー応募制もあり、公式サイト以外の小説を応募できる制度が設けられていました（第1回・第2回のみ）。

選考方法

応募者は公式応募サイトに各自で連載を開始し、読者が自由に投票を行いました。第一次読者投票通過作品として各サイトより上位15作品が選出され、フリー応募制によって選抜された10作品と合わせた合計40作品が日本ケータイ小説大賞公式サイトで発表されました。

さらに、40作品に対して第二次審査の読者投票を行い15作品に選抜後、審査員の最終審査により、大賞をはじめとした各賞が決定されました。

賞金と副賞

大賞・優秀賞は必ず書籍として出版されました。賞金の金額は開催年ごとに異なり、減額傾向にありましたが、東京ディズニーリゾート(R)ペアチケット＆宿泊券などの副賞が贈られることもありました。また、協賛企業によって大賞・優秀賞以外の賞が設けられていました。

受賞作品

各回の受賞作品は以下の通りです。（一部抜粋）

第1回 (2006年)：大賞 - 十和「クリアネス」
第2回 (2007年)：大賞 - reY「白いジャージ～先生と私～」
第3回 (2008年)：大賞 - kiki「あたし彼女」
第4回 (2009年)：大賞 - 繭「風にキス、君にキス。」
第5回 (2010年)：大賞 - 櫻井千姫「天国までの49日間」
第6回 (2011年)：大賞 - 水野ユーリ「あの夏を生きた君へ」
第7回 (2012年)：大賞 - YuUHi「大好きでした。」
第8回（2013年）：大賞 - いぬじゅん「いつか、眠りにつく日」
第9回（2014年）：大賞 - miNato「また、キミに逢えたなら。」
第10回（2015年）：大賞 - Link「はちみつ色の太陽」

最終選考審査員

各回、様々なジャンルから審査員が選出されました。作家、タレント、モデルなど、幅広い分野の著名人が審査に携わっていました。

日本ケータイ小説大賞事務局

主催：日本ケータイ小説大賞実行委員会（毎日新聞社､スターツ出版）
共催：エクシング（第2～3回）、E★エブリスタ（第5回）、JOL（第7回）
特別協力：NTTドコモ、KDDIなど
* 協賛：TSUTAYA、セブン-イレブン・ジャパン、進研ゼミ中学講座など

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