日本協議会

日本協議会は、日本の社会運動団体であり、その起源は1970年（昭和45年）秋に結成された日本青年協議会に遡ります。この日本青年協議会は、さらに2005年（平成17年）に改編され、日本協議会として新たに組織されました（形式上は新組織結成）。

歴史的背景

日本協議会の前身である日本青年協議会は、1960年代後半の学生運動の時代に誕生しました。当時、全日本学生自治会総連合（全学連）を中心とする左派系の学生運動が盛んでしたが、これに対抗する形で保守系の学生たちが立ち上がり、まず1967年（昭和42年）7月に長崎大学で長崎大学学生協議会（長大学協）が結成されました。議長は椛島有三氏でした。

翌1968年3月には、九州の大学を結集した九州学生自治体連絡協議会（九州学協）が発足。さらにその翌年5月には、各大学や各地域の学協が連合する形で全国学協が結成されました。全国学協は、「反ヤルタ・ポツダム論」を掲げ、YP体制の打破を目指すとともに、日本人としての「生の全体性」を回復するための「反近代・文化防衛論」を展開しました。

日本青年協議会の活動

1970年11月3日、椛島有三氏を含む全国学協のOBらによって日本青年協議会が結成されました。日本青年協議会は、元号法制定を求める地方議会への陳情活動や、日本教職員組合のイデオロギー教育への抗議活動など、活発な運動を展開しました。1975年5月3日には、政府主催の憲法記念行事に対して、自民党ホールで抗議集会を強行開催するという行動も見られました。

日本協議会への改編

当初は行動的な青年運動を中心に展開してきた日本青年協議会でしたが、時間の経過とともに活動の内容も多様化し、小中高生を対象とした教育研修事業なども開始するようになりました。また、会員の中には、政治家、実業家、学者などとして社会的に大きな影響力を持つ人々が現れ、独自の活動を展開する者や、他の団体に所属してその活動の中心を担う者なども出てきました。

こうした状況を踏まえ、運動と組織全体をより機能的に整理・再編するため、2005年（平成17年）4月に新たに「日本協議会」が結成されました。日本青年協議会は、日本協議会の一部署として、引き続き青年運動を中心的に行うこととなりました。

現在の活動と関連団体

日本協議会は、機関誌『祖国と青年』を日本青年協議会と共同で発行しています。また、日本協議会は日本会議の事務総局の役割を担っており、椛島有三氏も日本会議の事務総長を兼任しています。

関連団体

全国学生自治体連絡協議会（全国学協）
日本青年協議会
* 日本会議

もう一度検索