日本図書コード

日本図書コードとは

日本図書コードは、書籍の裏表紙などに表示されているコードで、書籍の識別と流通を目的としています。ISBN（国際標準図書番号）に、Cコードと呼ばれる読者対象、発行形態、内容分類を示すコードと、書籍の本体価格を加えたものです。1981年から導入され、書籍JANコードの一部として、出版業界で広く利用されています。

書籍JANコード

1990年3月に制定された書籍JANコードは、日本図書コードをJANコードの体系に組み込んだものです。2段のバーコードで表示され、上段はISBN（通常「978」で始まる）、下段はCコードなどを表示します。書籍JANコードの表示は強制ではありませんが、日本の商業出版の新刊ではほぼ全てに表示されています。

Cコード（図書分類コード）

Cコードは4桁の数字で構成され、書籍の分類を表します。1桁目が販売対象、2桁目が発行形態、3・4桁目が内容分類を示します。Cコードは、旧「書籍コード」の「分類コード」を引き継ぎ、日本十進分類法 (NDC) を参考にしていますが、一部修正が加えられています。

Cコードの例

コミックス: C9979 (販売対象: 9（雑誌扱い）、形態: 9（コミック）、内容: 79（コミックス・劇画）)
文庫小説: C0193 (販売対象: 0（一般）、形態: 1（文庫）、内容: 93（日本文学、小説・物語）)
絵本: C8771 (販売対象: 8（児童）、形態: 7（絵本）、内容: 71（絵画・彫刻）)

ISBNの変更と日本図書コード

ISBNが10桁から13桁に変更された際、日本では2007年1月以降に発売される新刊書籍から、既存の10桁のISBNの前に「978-」を付加した13桁のISBNを表示することになりました。この変更により、改定後のISBNは書籍JANコードの上段と一致するようになりました。

日本図書コードの歴史

ISBN導入前は、日本書籍出版協会と日本出版取次協会によって1970年に制定された日本独自の「書籍コード」が使用されていましたが、1983年に廃止されました。

コード体系

書籍JANコードは、以下の構造を持っています。

上段: `[9] [7] [8] [I1][I2][I3][I4][I5][I6][I7][I8][I9] [D]`
下段: `[1] [9] [2] [C1][C2][C3][C4][P1][P2][P3][P4][P5] [D]`

参考文献

宮沢厚雄『図書館情報資源概論』（全訂第3版）理想社、2015年9月30日。ISBN 978-4-650-01092-3。

関連項目

ISBN
雑誌コード
日本十進分類法
bookland - 10桁のISBNが枯渇したため、13桁のEANコードに移行する際に作成された書籍用の架空の国（コード）。接頭辞978。

外部リンク

* 出版書誌データベース - Cコードが確認できる。

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