日本童画家協会

日本童画家協会は、子ども向けの絵本や挿絵といった童画を制作する画家や美術家によって構成された団体です。この名称を持つ団体は、歴史の中で二度設立されており、それぞれ活動時期や構成メンバーが異なります。

初期の日本童画家協会 (1927-1943)

最初の日本童画家協会は1927年に、初山滋、武井武雄、川上四郎、岡本帰一、深沢省三、村山知義、清水良雄といった画家たちによって設立されました。この協会は、当時の児童文化運動の中で重要な役割を果たし、「新ニッポン童画会」や「童心美術協会」といった他の団体とともに、日本少国民文化協会に統合されるまで活動を続けました。この時期の童画は、子どもたちの豊かな感性を育むとともに、芸術的な価値も追求するものでした。

日本童画会 (1946-1961)

第一次の日本童画家協会が解散した後、1946年から1961年まで「日本童画会」という団体が活動しました。この会は、戦後の新しい時代における童画のあり方を模索し、多くの画家たちが参加しました。

第二期の日本童画家協会 (1962-1983)

「日本童画会」が解散した翌年の1962年、再び「日本童画家協会」が設立されました。この第二次協会は、武井武雄、黒崎義介、林義雄らが中心となって活動しました。1983年2月7日に、中心人物であった武井武雄が心筋梗塞で急逝したことを受け、協会は解散しました。第二次協会は、童画のさらなる発展と、次世代の画家たちの育成に力を注ぎました。

日本美術著作権連合の設立

1965年には、日本美術家連盟、日本漫画家協会、日本理科美術協会、児童出版美術家連盟、出版美術家連盟とともに、日本美術著作権連合を設立しました。この連合は、美術作品の著作権保護を目的としており、初代理事には林義雄が就任しました。この活動は、画家たちの権利を守る上で非常に重要な役割を果たしました。

関連事項

この協会の活動は、児童向け雑誌「コドモノクニ」や「赤い鳥」など、当時の児童文化を代表するメディアとも深く関わっていました。これらの雑誌は、童画の発表の場として、また子どもたちに芸術に触れる機会を提供する上で、非常に重要な役割を果たしました。

日本童画家協会は、日本の童画文化の発展に大きく貢献した団体であり、その活動は日本の児童文化史において重要な位置を占めています。それぞれの時代の社会背景を反映しながら、童画の可能性を追求し、子どもたちの心に響く作品を数多く生み出してきました。

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