明治神宮外苑軟式グラウンド

明治神宮外苑軟式グラウンドについて

明治神宮外苑軟式グラウンドは、東京都新宿区霞ヶ丘町に位置するグラウンドです。軟式野球だけでなく、ソフトボール、キックベース、ティーボールなど、多様なスポーツで利用されています。ただし、一般市民は硬球の使用は禁止されています。

グラウンドの構成

グラウンドは、天然芝5面（日の丸、ヒマラヤ、桜、ケヤキ、大銀杏）と人工芝1面（コブシ）の計6面で構成されています。各グラウンド間にはフェンスなどの仕切りはありません。

コブシ球場（人工芝）: 時折、東京ヤクルトスワローズの選手が練習で使用することがあります。これは、神宮球場と第二球場が学生野球の利用を優先しているため、学生野球シーズン中にプロ野球選手が練習場所を確保する必要があるためです。また、第二球場が野球の試合がない場合、ゴルフ練習場として利用され一般開放されていないことも理由の一つです。

関連施設

室内球技場: 練習用の全天候型屋内グラウンドで、広さは約45㎡四方です。コブシ球場の隣に位置しています。
バッティングドーム: バーチャルバッティングマシンが12打席（うち3打席は左打者用）設置されており、実在するプロ野球投手の投球フォームを映像で再現しています。また、ストラックアウト（「パーフェクト9」と呼称）も楽しめます。

再開発計画とグラウンドの廃止

2019年2月25日、明治神宮、日本スポーツ振興センター、伊藤忠商事、三井不動産の4者間で、神宮外苑地区の再開発に関する基本協定が締結されました。この計画では、神宮球場と秩父宮ラグビー場の場所を入れ替える大規模な整備が行われます。

具体的な計画として、まず神宮第二球場が解体され、非開放型のドーム型で遮音性を持つ人工芝の新しいラグビー場が建設されます。その後、現在の秩父宮ラグビー場を解体し、その跡地に新たな野球場が建設されます。現在の神宮球場を取り壊した跡には、防災拠点として芝生が敷き詰められた中央広場が設けられます。また、伊藤忠商事東京本社ビルは取り壊され、新しい野球場の左右に高さ190mの高層ビル2棟が建設され、宿泊施設も併設される予定です。この再開発に伴い、テニスコートは絵画館南側に集約され、明治神宮外苑軟式グラウンドは廃止されることになりました。この再開発の完了は2036年を予定しており、長年「草野球の聖地」として親しまれてきたグラウンドは、その歴史に幕を閉じることになります。

レンタル用品と売店

グラウンドでは、バット、グローブ、ミット、キャッチャーマスク、スパイクを1個800円でレンタルできますが、予約はできません。

軟式売店では、軟式野球ボールをはじめ、ストッキングやベルトなどの運動用品が販売されています。また、飲料や弁当も購入可能です。さらに、東京ヤクルトスワローズの球団公式ショップも併設されています。

イベントでの利用

明治神宮外苑軟式グラウンドは、神宮外苑花火大会の会場としても使用されます。コンサートステージが設置され、約25,000人の観客を収容可能です。

過去には、旧国立競技場で行われた1964年東京オリンピックや1991年世界陸上競技選手権大会の際、仮設の補助トラックとして利用されたことがあります。また、2021年の東京2020オリンピック時にも同様に仮設トラックが設置されました。

アクセス

電車
信濃町駅 - JR中央・総武緩行線
千駄ケ谷駅 - JR中央・総武緩行線
外苑前駅 - 東京メトロ銀座線
青山一丁目駅 - 東京メトロ銀座線・半蔵門線・都営大江戸線
* 国立競技場駅 - 都営大江戸線

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