青山一丁目駅

青山一丁目駅：歴史と文化が交差する交通の要衝

青山一丁目駅は、東京都港区に位置する、東京メトロ銀座線・半蔵門線、および都営地下鉄大江戸線の3路線が乗り入れる主要駅です。それぞれの路線には駅番号が割り当てられており、銀座線がG04、半蔵門線がZ03、大江戸線がE24となっています。

歴史を刻む駅：昭和から令和へ

青山一丁目駅の開業は1938年（昭和13年）11月18日にまで遡ります。東京高速鉄道の駅として誕生し、その後、帝都高速度交通営団（営団地下鉄）、そして東京メトロへと運営が移り変わってきました。銀座線の開業当初は4両編成でしたが、輸送力増強のため1957年には6両編成に対応するホームの延伸工事が行われました。1978年には半蔵門線が、そして2000年には大江戸線がそれぞれ開業し、現在の3路線が乗り入れる形態が確立されました。

半蔵門線の開業当初は、永田町駅まで部分開業しており、当駅を起点に渋谷方面のみ運行する変則的な運行形態が取られていました。これは永田町駅に折り返し設備がなかったためです。その後、1982年に半蔵門駅まで延伸され、複線運転となりました。

2004年の営団地下鉄民営化、2007年のPASMO導入、2016年の東京メトロと都営地下鉄間の改札通過サービス開始など、時代の変化に合わせて駅は進化を続けてきました。しかしながら、2016年には銀座線ホームで痛ましい事故も発生しており、安全対策の重要性が改めて認識されました。近年では、銀座線と半蔵門線のホームに発車メロディーが導入され、利用者の利便性向上に努めています。2021年には東京オリンピック・パラリンピック開催に伴い、大江戸線で期間限定の副名称と接近メロディーが使用されました。

駅名の由来：青山通りと歴史

駅名は「青山一丁目」ですが、歴史上「青山」という町名は存在していません。しかし、駅周辺は古くから「青山一丁目」と呼ばれており、青山通りと外苑東通りの交差点も開業前からこの名称を使用していました。そのため、正式な町名ではないものの、地域に定着した名称を採用したと考えられます。

駅構造：複雑な地下空間

青山一丁目駅は地下駅であり、銀座線は相対式ホーム2面2線、半蔵門線は島式ホーム1面2線、大江戸線は島式ホーム1面2線となっています。銀座線と半蔵門線は地下の異なる階層に位置しており、銀座線と大江戸線間の乗り換えは半蔵門線ホームを経由する必要があります。半蔵門線建設時には、大江戸線の建設を見越して、交差部の防護工事が施されています。

半蔵門線は当初、渋谷方面への単線運転だったため、当駅には折り返し用の片渡り線が設置されていました。永田町駅延伸後はこの片渡り線が撤去され、保線車両留置用の施設が設置されました。現在も土休日の渋谷方面からの最終電車は当駅終着となっており、回送で半蔵門駅へと戻ります。

発車メロディー：音の演出

全ホームでスイッチ制作の発車メロディーが採用されています。

利用状況：多くの人々を支える駅

青山一丁目駅は、周辺地域のビジネス街や住宅街、官公庁などから多くの乗客が利用しており、高い利用状況を示しています。東京メトロのデータでは、2023年度の1日平均乗降人員は93,509人となっています。これは路線間の乗換人員を含まない数値です。乗換人員を含めると、銀座線、半蔵門線ともに、それぞれの路線で高い順位を占めています。都営大江戸線の利用状況も高く、開業時の見込みを上回る乗降人員となっています。

駅周辺：文化と緑の調和

青山一丁目駅周辺は、緑豊かな青山霊園や青山公園、そして東宮御所（赤坂御用地）といった歴史的建造物や自然と調和した環境が広がっています。さらに、大使館、有名企業の本社、文化施設、商業施設などが集積しており、多様な魅力を併せ持ったエリアです。

バス路線も充実しており、都営バス、ちぃばすなど、複数の路線が乗り入れています。

隣の駅

東京メトロ銀座線：外苑前駅、赤坂見附駅
東京メトロ半蔵門線：表参道駅、永田町駅
* 都営地下鉄大江戸線：六本木駅、国立競技場駅

青山一丁目駅は、歴史と現代が融合した、東京を代表する駅の1つです。これからも、多くの人の生活を支え、地域の活性化に貢献していくでしょう。

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