昭和ひとけた社長対ふたけた社員 月月火水木金金

昭和ひとけた社長対ふたけた社員 月月火水木金金

『昭和ひとけた社長対ふたけた社員 月月火水木金金』は、1971年10月30日に公開された日本の映画です。この作品は、カラーでシネマスコープ形式で撮影され、東宝系からリリースされました。小林桂樹が再び主演し、昭和初期の社長とその時代に育った若手社員たちとの葛藤と奮闘を描く作品です。

概要

この映画は『社長シリーズ』の一部であり、小林桂樹が演じる奈良田真介が、時代背景の異なる高松敬之助（東野英治郎）のもとで社長として奮闘します。奈良田は昭和元年生まれであり、正反対の明治生まれの高松会長とともに、昭和ふたけた世代の若手社員たちと交わりながら、ビジネスの厳しい現実に立ち向かっていきます。この続編は、東宝のサラリーマン喜劇の終焉を象徴する作品となりました。

当年、他にも複数のシリーズが終了を迎えており、『若大将対青大将』や『日本一のショック男』といった他の作品も同年に公開され、東宝の主要な喜劇シリーズが同時に姿を消していく様相を呈しました。また、1969年には『駅前シリーズ』が終結しており、これらの動きは東宝の映画界における一つの大きな転機となりました。

スタッフ・キャスト

本作は藤本真澄と五明忠人が製作を担当し、脚本は笠原良三が手がけています。石田勝心が監督を務め、撮影は志賀邦一が担当しました。美術や音楽、編集に至るまで、多くの才能あるスタッフが協力し、作品の質を高めました。特に、音楽を担当した真鍋理一郎の楽曲は、作品に独特の雰囲気を与えました。

主演の小林桂樹は他に、奈良田節子役を酒井和歌子、高松敬之助役を東野英治郎が演じています。その他にも多くの実力派俳優たちが名を連ねており、役柄ごとに個性的なキャラクターを表現しました。これにより、物語はさらに魅了的なものとなっています。

結末と影響

『昭和ひとけた社長対ふたけた社員 月月火水木金金』は、当初は1972年にも新たな社長シリーズの公開計画があったものの、喜劇映画のスタイルは変化していきました。若手社員たちとのドラマを通じて、時代の流れを強く感じさせる作品であり、昭和の社長と社員の関係性がどう変化していくのかを考えさせる要素を含んでいます。時代の変わり目を感じさせるこの映画は、ただの喜劇にとどまらず、観客に深いメッセージを伝えました。

この映画は晩年の東宝サラリーマン喜劇の集大成であり、当時の日本社会におけるさまざまな人間模様を描き出しています。

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