時疾風秀喜

時疾風秀喜の相撲人生

時疾風秀喜（ときはやて ひでき）は、1996年8月25日に宮城県栗原市で生まれ、時津風部屋に所属する大相撲力士です。本名は冨栄秀喜（とみえ ひでき）で、身長179cm、体重138kg。彼は2024年5月場所において、東前頭15枚目という最高位に達しました。

相撲との出会い

彼が相撲を始めたのは小学校2年生の時で、友人の勧めで地元の瀬峰少年相撲クラブに入会しました。小学生のころにはサッカーやバレーボールにも打ち込んでいましたが、中学校進学後は相撲に専念しました。中学卒業後は小牛田農林高校に進学し、相撲部で揉まれ、3年時にはインターハイで3位と好成績を収めました。

教育と相撲人生の選択

高校卒業後は東京農業大学に進学し、教員を目指しましたが、そこで全日本選手権での成績が刺激となり、大相撲の世界に足を踏み入れる決断をしました。大学を卒業した後、2019年3月場所で時津風部屋に入門し、相撲人生をスタートさせました。初土俵では本名で出場しましたが、改名し「時栄」と名乗るようになりました。

上昇するキャリア

初の番付入りを果たした5月場所では、序二段で優勝を果たし、その後も順調に昇進。2020年には新幕下に昇進し、同年の11月場所でまた勝ち越しを記録します。2022年3月には四股名を「時疾風」に改名し、活躍が期待されました。2023年5月場所では十両に昇進し、宮城県出身としては28年ぶり、同県出身の関取は18年ぶりの快挙を達成しました。

新入幕の挑戦と試練

2024年5月場所で新入幕を果たすも、日本相撲界の厳しさを痛感。初挑戦は波乱に富んだもので、最初の数番で苦しみながらも少しずつ成績を回復させていきました。前半は6勝4敗と好スタートでしたが、終盤には連敗を喫し、最終的には6勝9敗となり、幕下に逆戻りしてしまいました。彼の強い意志は次の場所での復活を期待させます。

人間性と趣味

大相撲の世界での厳しい道のりを歩む中でも、時疾風秀喜は人間性を大切にしています。彼と同じ部屋の大畑は幼なじみであり、競い合う中にも強い絆があります。出身校の先輩にはタレントの狩野英孝がいて、震災の影響を受けた自身の経験から、被災者を元気づけたいという思いが相撲を目指すきっかけとなりました。

好物である妻の手作り味噌汁のナスやなめこや、TEAの音楽、掃除が趣味など多彩な面を持つ彼は、自身のルーツを大切にしつつ、相撲界でのさらなる成長を目指しています。彼の姿勢と決意は、ファンに多くの感動を与えていることでしょう。

取り口と成績

彼の取り口は左四つが得意であり、上手投げに出てしまう癖があるとのことで、さらなる技術向上が期待されています。2024年7月場所終了時点では、総合成績160勝110敗3休、幕内成績は6勝9敗となっており、幕下優勝を1回、序二段優勝も記録しています。

今後、彼のさらなる活躍に注目が集まることでしょう。

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