月美駅

月美駅（げつびえき）は、台湾の東部、台東県関山鎮に位置していた台湾鉄路管理局（台鉄）台東線の駅です。この駅は、1922年に月野駅（当時の表記は「月野驛」）として開業し、地域住民の足として利用されていました。しかし、2013年6月27日に台東線の新ルートへの切り替えが行われた際、関山駅と瑞和駅の間の旧線が廃止されたことに伴い、月美駅もその歴史に幕を閉じました。廃止される前は、関山駅が管理する無人駅（招呼站）であり、主に普快車や区間車といった普通列車が停車していました。

歴史

月美駅の歴史は、台湾の鉄道網の発展とともに歩んできました。1922年5月10日に月野駅として開業した当初から、地域の交通を支える重要な役割を担っていました。その後、1962年12月15日に月眉（げつび）と改名されました。この改名は、同時期に行われた他の駅名の変更（保安、菁桐、嶺脚、十分、林栄（廃止）、南平など）と並行して行われました。しかし、そのわずか数ヶ月後の1963年5月1日には、現在の月美駅へと再度改称されました。そして、2013年6月27日、台東線の関山駅と瑞和駅間の新線が開通したことで、月美駅は廃止され、その90年以上の歴史に終止符が打たれました。

駅構造

月美駅は、島式ホーム1面2線の地上駅でした。これは、ホームが線路に挟まれた形になっており、両側の線路で列車が発着できる構造を指します。ただし、廃止時には片側の線路は既に撤去されており、実質的に1線のみが使用されていました。駅舎自体は簡素なもので、駅員が常駐しない無人駅であったため、乗降客は自分で切符を購入し、列車に乗車する必要がありました。

利用状況

月美駅は、廃止されるまで地域住民にとって重要な交通手段でした。特に、普快車や区間車といった普通列車が停車していたため、通勤や通学、日常の移動手段として利用されていました。しかし、新線への切り替えによって、より高速で効率的な輸送が可能になった一方で、この駅は役目を終えました。

駅周辺

月美駅の周辺には、自然豊かな風景が広がっていました。特に、卑南渓や加能渓といった河川が近くを流れており、自然環境豊かな地域でした。これらの河川は、地域の農業や生活用水として重要な役割を果たしていました。

隣の駅

廃止される前の月美駅は、台湾鉄路管理局台東線（旧線）において、関山駅と瑞和駅の間に位置していました。この区間は、かつての台東線の主要な一部であり、地域間の移動を支える重要な役割を担っていました。

脚注

註釈

出典

もう一度検索