朝妻基祐

朝妻 基祐

朝妻 基祐（あさづま もとすけ）氏は、1945年（昭和20年）4月14日に生まれた、日本の元アナウンサーです。長年にわたり、公共放送である日本放送協会（NHK）に所属し、様々な役割を担ってきました。

経歴

朝妻氏は、米子東高等学校を経て、東京教育大学を卒業しました。大学での学びを終えた後、1970年（昭和45年）にNHKに入局しました。最初に配属されたのは富山放送局でした。

その後、大分放送局、札幌放送局（三度勤務）、NHK放送センターのラジオセンター、大阪放送局といった、日本各地の放送局や主要部署で職務にあたります。特に札幌には複数回にわたって赴任しており、北海道の視聴者や聴取者にとって馴染み深い存在であったことがうかがえます。各地での勤務を通じて、アナウンサーとしての経験と知識を深めていきました。

2005年（平成17年）にはNHKを退職し、その後は嘱託という形で引き続き放送業務に携わりました。そして、2021年（令和3年）3月をもって、長年にわたる放送界でのキャリアに区切りをつけ、勇退されました。

担当番組

NHKアナウンサーとして、朝妻氏は非常に多岐にわたる番組を担当しました。初期のキャリアでは、赴任地の特色を生かした番組に携わっています。

ふるさとのアルバム「梵鐘の町・高岡」：富山放送局勤務時代の1970年8月に担当した番組で、地域の文化や歴史を紹介する内容でした。
スタジオ102「盛岡・泣き相撲」：大分放送局時代の1977年に携わった番組で、各地の風習や話題を取り上げる形式でした。
テレビスポーツ教室「スキー」：札幌放送局時代の1979年に担当。教育番組の分野にも貢献しています。
イブニングネットワーク北海道：1988年から1990年にかけて、北海道向けの情報番組でキャスターを務めました。地域のニュースや話題を伝える中心的な役割を担いました。

また、スポーツ中継も数多く担当しており、様々な競技の実況やリポートを通じて、その魅力を視聴者に伝えてきました。ラジオセンター勤務時代には、深夜の時間帯の聴取者に向けたラジオ深夜便でデスク業務を担当。番組制作の裏方としても貢献しています。その他、大学の窓ではナレーションを担当し、教育・研究分野の情報を伝える役割も担いました。日々の出来事を伝えるラジオニュースも定期的に担当しており、報道の最前線にも立ちました。

人物

趣味・特技はビデオカメラとされています。放送のプロフェッショナルとして、映像に対する関心も深かったことがうかがえます。

また、1970年入局の同期には、青木健一氏、浅見忠司氏、生熊雅夫氏、板谷直実氏、井上元氏、大滝重輿氏、小柳実氏、木村知義氏、金城紀昭氏、久保慶子氏（旧姓・伊藤）、黒沢典之氏、桑原堯氏、向後雅博氏、古賀成治氏、斉藤正安氏、榊寿之氏、柴田実氏、田沢真氏、田中久雄氏、谷口俊二氏、寺田道雄氏、中谷成子氏（旧姓・尾関）、二宮正博氏、野島正興氏、深草耕太郎氏、藤沢武氏、藤野寿一氏、二見和男氏、増渕路子氏（旧姓・佐藤）、丸山晃氏、三杉栄氏、宮川俊二氏、宮田修氏、室井民雄氏といった、後に各方面で活躍する多数のアナウンサーがいました。多くの才能が集まる時代に入局し、ともにキャリアを歩み始めたことがうらかがえます。

長きにわたるアナウンサー生活を通じて、朝妻氏は地域放送から全国放送、報道から教育、スポーツまで、幅広いジャンルで貢献しました。その多様な経験は、公共放送のアナウンサーとしての信頼性と多才さを示すものです。

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