朝霞市内循環バス

朝霞市内循環バス（わくわく号）

朝霞市内循環バス、通称「わくわく号」は、埼玉県朝霞市が運行するコミュニティバスです。1994年7月21日に「朝霞市内循環バス」として運行を開始し、2004年10月1日の路線再編に伴い、公募によって「わくわく号」の愛称が与えられました。

概要

首都圏でも早い時期に開業したコミュニティバスの一つで、埼玉県内のコミュニティバスの先駆けとなりました。当初は、西武バス・東武バス・国際興業バスの3社が運行を受託していましたが、2024年4月1日より、国際興業バスが運転手不足を理由に撤退し、新たに昭和交通が内間木線の運行を受託しています。また、他の受託事業者でも運転手不足が深刻化しており、全路線で減便が行われています。

市内循環型バスネットワークとして、市営の総合健康増進施設「朝霞市健康増進センター わくわくどーむ」を中心とした路線網を形成しています。2017年10月1日の路線再編で、一部路線ではわくわくどーむへの乗り入れを終了しました。

沿革

開業と運賃

1990年代前半、朝霞市内の交通空白地域を解消し、住民の利便性向上を目的にコミュニティバスの計画が始まりました。東武鉄道（現・東武バスウエスト）・西武バス・国際興業バスの3社に運行委託を依頼し、1994年7月21日より2つの循環路線で運行を開始しました。

開業時の運賃は1区間170円、2区間以上190円（大人運賃）で、現金または専用紙式回数券での後払い方式でした。

運行形態と車両の変化

ルートの拡大やダイヤ改正を経て、市内を一巡する形となり、運賃も多区間制運賃となりました。2003年10月1日には、2代目専用車として小型ノンステップバスの日野・レインボーHR（CNG車）が導入され、車種が統一されました。

2004年10月1日の路線再編では、宮戸線と内間木線が新設され、4路線となりました。同時に市内循環バスの愛称が公募され、「わくわく号」に決定。2代目専用車には、新デザインのラッピングが施されました。2006年には運賃制度が再度改定され、均一運賃（大人150円・小児80円）に変更されました。

2017年の大規模再編

2017年10月1日付で「わくわく号」の大規模再編が実施され、路線再編、ダイヤ改正、新型車両の導入、車両デザインの変更が行われました。見直しの結果、鉄道駅へのアクセスが主な目的であること、わくわくどーむの利用者の大半がマイカーで来館することから、膝折・溝沼線、内間木線のわくわくどーむ乗り入れが終了しました。一方で、利用率の低い区間を廃止して増便などのサービス向上に振り向け、内間木線では幹線系路線と支線系路線に分割して社会実験を開始しました。

また、路線ごとに運行するバス会社が指定されるようになり、各停留所にバス停ナンバリングが割り振られました。新型車両では、各社の車両カラーリングと担当路線のラインカラーを一致させ、どの路線の車両かをわかりやすくしました。

2020年代以降

2021年より、年末年始の運休期間が見直されました。2023年7月1日には、運賃が大人180円・小児90円に変更されました。2024年4月1日より、国際興業バスが内間木線の運行受託から撤退し、昭和交通に委託事業者を変更しました。また、同日付で全路線での減便が実施されました。

路線

現在、「膝折・溝沼線」「根岸台線」「宮戸線」「内間木線」の4路線が運行されています。全路線がJR武蔵野線北朝霞駅を発着し、東武東上線朝霞台駅も利用できます。

運賃・乗車券類

大人180円・小児90円の均一運賃で、未就学児童は無料です。前乗り前払い方式で、現金またはPASMO・Suicaなどの交通系ICカードが利用できます。

朝霞市役所、北朝霞駅前、わくわくどーむの各バス停留所で、乗継券による他路線への乗り継ぎサービスがあります。朝霞市内在住の障害者手帳所持者向けに、特別乗車証を発行しており、これを提示して乗車する場合には運賃が無料となります。

車両

現在の車両は、日野・ポンチョ（2ドアロングボディ、ノンステップバス）が使用されています。車両デザインは、各社の担当路線のラインカラーと車両の色を一致させ、朝霞市の公式キャラクター「ぽぽたん」がラッピングされています。

今後の展望

朝霞市内循環バス「わくわく号」は、地域住民の生活を支える重要な公共交通機関です。今後も、利用者のニーズに応じた運行形態の見直しやサービス向上を図り、持続可能な市内循環バスを目指していきます。

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