朝鮮民主主義人民共和国の政党一覧

朝鮮民主主義人民共和国の政党一覧

朝鮮民主主義人民共和国（北朝鮮）は、1945年の日本の統治終了以降、ソ連の軍政を経て、1949年4月に朝鮮労働党が結党されるまでに複数の政党が存在しました。この文書では、現在および過去に存在した政党の概要に焦点を当てます。

歴史的経緯

1945年以降、朝鮮半島は日本の統治から解放されたものの、ソ連の軍政下で新たな政治状況が生まれました。その後、1948年に制定された憲法により、「民主主義政党」の設立が認められましたが、次第に朝鮮労働党が権力を握り、1967年には金日成が党内での主導権を確立しました。その後の1972年に制定された憲法でも、労働党は「プロレタリア独裁」の名のもとに指導的な役割を担うことが示されていましたが、1992年の憲法改正により、労働党の地位はより明確に規定され、「朝鮮民主主義人民共和国は、朝鮮労働党の領導の下ですべての活動を進行する」と定められました。これにより、党は国家に対する最高の地位を得ることになります。

現在でも朝鮮には複数の政党が存在し、これらはヘゲモニー政党制として知られています。その中でも特に重要な組織として、1946年に設立された祖国統一民主主義戦線が挙げられます。与党が実質的な権力を持つ中で、他の政党はその指導的立場を認める形をとっています。

現在存在する政党

朝鮮労働党

朝鮮労働党は、約300万人の党員を有する最大の政党であり、人民人口の1割強を占めています。この政党は、国家の指導的地位を保持しており、最高人民会議では607議席の88%を占有しています。過去から現在まで、国家の指導者や元首はすべて労働党から輩出されています。この党は朝鮮民族と人民の利益を代表するとし、社会の主要な政治組織を自称しています。

朝鮮社会民主党

朝鮮社会民主党は、最高人民会議で50議席を有し、金日成時代から労働党の友党として位置づけられています。憲法により、野党的な機能を担うことは難しく、労働党の指導力を認めざるを得ない状況にあります。

天道教青友党

天道教青友党は最高人民会議で22議席を有し、こちらも労働党の指導的立場を認めています。こちらも憲法上、独立した野党的機能を果たすことは難しいとされています。

過去に存在した政党

歴史の中で、朝鮮共産党北部朝鮮分局、朝鮮新民党、北朝鮮労働党など、いくつかの政党が存在しましたが、現在はそのほとんどが機能していません。これらの政党は、さまざまな歴史的、政治的背景のもとで設立されたものであり、北朝鮮の政治体制の変遷を知る手がかりともなっています。

結論

朝鮮民主主義人民共和国の政党体系は、複雑な歴史的背景の中で発展してきました。現行の憲法に基づいて、朝鮮労働党は国家の最高の地位を占める政党として、他の政党はその指導を認めた形で存在しています。このような政党の状況を理解することは、北朝鮮の政治や社会を理解するうえで重要です。

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