木村定重

木村定重（きむら さだしげ）

木村定重は、生没年不詳の安土桃山時代の武将であり、豊臣秀吉に仕えた家臣として知られています。父は木村定成。官位は隼人佐、伊勢守。名は定詮、友成、重茲、重喜などとも伝えられています。また、子に豊臣秀次の補佐役を務めた木村重茲がいます。

生涯

木村定重は、秀吉に仕え、中国攻めに従軍しました。その際、太閤ヶ平に陣所を構えたとされ、その跡が現在も残っています。天正11年（1583年）の賤ヶ岳の戦いでは、子の重茲とともに秀吉方として参戦し、近江において柴田勝家からの降将である山路正国の監視という重要な任務を担いました。

賤ヶ岳の戦い後、丹羽長秀が越前に転封されると、定重は若狭三方郡および遠敷郡において8万6,000石余りの所領を与えられ、佐柿城の城主となりました。これは、秀吉からの厚い信頼の証と言えるでしょう。

さらに、天正13年（1585年）には、丹羽長重が減封されたことに伴い、越前府中城主に栄転します。この際、秀吉の命により、野辺四郎右衛門尉を越前国中蝋燭司に任じています。定重は文禄年間まで府中を統治し、その間、領地の安定と発展に尽力しました。

晩年の詳細については不明な点が多く、その後の消息は明らかになっていません。しかし、豊臣政権下において重要な役割を果たした武将として、その名は歴史に刻まれています。

木村氏について

木村氏は、定重以外にも多くの人物を輩出しています。木村由信もその一人であり、戦国時代から江戸時代にかけて活躍した武将として知られています。木村氏全体の歴史や系譜についても、更なる研究が期待されます。

まとめ

木村定重は、豊臣秀吉の家臣として、中国攻めや賤ヶ岳の戦いなど数々の戦に参加し、その武勇と忠誠心を示しました。若狭の佐柿城主、そして越前府中城主として領地を統治し、豊臣政権を支えた重要な人物です。晩年の詳細は不明ですが、その功績は後世に語り継がれています。

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