木村庄三郎 (11代)

大相撲における行司の一人である11代木村庄三郎（きむら しょうざぶろう）は、幕内格行司として土俵を務めています。1976年（昭和51年）1月12日に重山慶一郎（しげやま けいいちろう）として生まれました。出身地は大阪府大阪市東淀川区です。血液型はO型。

行司としてのキャリアは、1991年3月場所での初土俵から始まりました。当時の四股名は木村慶一郎。入門したのは、元横綱・隆の里が師範を務めていた鳴戸部屋でした。

番付に初めて名前が掲載されたのは1991年5月場所で、この時点では序ノ口格でした。その後、順調に昇格を続け、1992年1月場所で序二段格、1996年1月場所で三段目格へと番付を上げていきました。

幕下格への昇進を果たしたのは2001年1月場所のことです。この昇進を機に、四股名を木村隆男（きむら たかお）に改めました。

さらに経験を積み重ね、2008年1月場所では十枚目格へと昇進しました。行司の階級は番付に応じて上昇し、土俵上での責任も増していきます。

所属部屋に関しては、入門時の鳴戸部屋から田子ノ浦部屋へと変更となりました。これは、師匠であった元横綱・隆の里が亡くなった後、鳴戸部屋を継承した元前頭の隆の鶴が年寄名跡である田子ノ浦を襲名し、部屋の名称が鳴戸部屋から田子ノ浦部屋へと変わったことによるものです。この名義変更に伴い、所属も田子ノ浦部屋となりました。

行司としての個性的な一面も持ち合わせています。例えば、2023年11月場所の十両の取組、水戸龍対志摩ノ海戦で、両力士が激しく組み合った末に「水入り」となった際には、同場所の幕内取組で同様に水入りとなった際の先輩行司である木村寿之介氏の振る舞いを参考にしました。具体的には、取組中断時に力士の足が置かれていた位置を忘れないように、土俵に塩で印をつけるという行動を見せました。興味深いことに、この時の彼の行動は、場内アナウンス席から木村寿之助氏自身によって見られていたとされています。

長年の研鑽が実を結び、2025年1月場所からはついに幕内格行司へと昇進することが決定しました。この重要な節目に合わせて、代々受け継がれる名跡である11代木村庄三郎を襲名し、今後さらに上位の取組を裁くことになります。

行司木村庄三郎のキャリアは、序ノ口格から幕内格へと段階的に昇進し、その過程で改名や所属部屋の変更も経験してきました。土俵上での公正かつ正確な裁きはもちろん、時に見せる人間味あふれる振る舞いも相撲ファンに記憶されています。11代木村庄三郎としての今後の活躍が期待されています。

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