木村庄之助 (27代)

27代 木村庄之助の生涯

27代木村庄之助（にじゅうななだい きむら しょうのすけ）は、1925年12月3日に生まれ、2023年6月22日に亡くなった大相撲の立行司です。本名は熊谷宗吉（くまがい そうきち）、出身地は岩手県盛岡市です。1956年から1990年にかけて、相撲界での高い地位を築き、多くの記録を打ち立てました。

若い頃と弟子入り

木村庄之助は1935年夏、当時の行司である「ひげの伊之助」こと19代式守伊之助にスカウトされ、弟子としての道を歩み始めました。彼の初土俵は1936年1月場所で、以後1947年11月に4代木村玉治郎を襲名し、相撲道をさらに進めていきました。1950年には十両に昇格、1956年には幕内に至りました。

立行司昇格とその影響

1974年1月には先輩を抜いて立行司に昇格し、23代式守伊之助を襲名しました。特にその際、48歳という年齢は当時としては異例の若さでの昇格となり、自身も「行司界の北の湖」と称されました。1977年11月には27代木村庄之助として正式に昇格し、1990年11月まで活躍。彼の在位には79場所と、立行司として102場所という記録が残っています。

行司としての功績

木村庄之助は、合計1185番の取組を裁くという印象的な業績を残しました。さらに、彼は自身の最後の取組を横綱北勝海（後の八角）と旭富士（後の伊勢ヶ濱）との戦いで務め、現役時代の集大成を飾りました。

退職後と死去

1990年に停年退職した後は、ダテ企画に所属し、相撲界における影響力を持ち続けました。彼の弟子である37代木村庄之助や40代式守伊之助を含む数人がその技を受け継ぎ、相撲界において重要な役割を果たしています。木村庄之助は、2023年6月22日に老衰のため97歳で亡くなりました。

彼の特異なエピソード

入門直後のエピソードとして、初土俵で取組中に不意に小便をしたくなり、取組を中断するというハプニングがありました。その結果、兄弟子から叱責され、辞める覚悟をしていたところ、横綱玉錦三右エ門の助言を受け、思い留まることができたと言います。この助言がなければ、現在の彼自身を見出すことはできなかったと自伝に記しています。

幕内の試練

1985年の横綱北の湖との歴史的な取組を筆頭に、数々の名勝負を裁き、その栄光は後世にも語り継がれています。特に1976年11月場所での差し違え事件の影響を受け、昇進が見送られた時期もあり、そうした試練の中で彼は人格と技術を磨いていきました。

最後に、木村庄之助の人生はその多くのエピソードを通じて、相撲界における重要な記録と伝説の一部として、これからも語り継がれていくことでしょう。

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