木村治美

木村治美

木村治美（きむら はるみ、1932年11月1日 - ）は、日本の英文学者、随筆家であり、保守派の論客としても知られる人物です。共立女子大学名誉教授。旧姓は田口。心理学者である木村駿（群馬大学名誉教授）を夫に持ちます。

経歴

東京で生まれ、1955年に東京教育大学英文科を卒業。1960年には同大学院博士課程を満期退学しました。その後、千葉工業大学で専任講師、助教授を経て、1979年から教授を務め、1986年に退職。1988年からは共立女子大学教授となり、2003年に同大学名誉教授となりました。また、日本漢字能力検定協会の評議員も務めています。政治活動にも関与しており、日本会議の関連団体である美しい日本の憲法をつくる国民の会代表発起人を務めています。

主張

木村治美は、男女共同参画について、その行き過ぎた現状を批判する一方で、男女の役割を固定化することにも警鐘を鳴らしています。また、児童の発達障害が親の愛情不足に起因するという親学を支持し、親学推進協会の会長として親学推進議員連盟に提言を行うなど、積極的に活動していました。しかし、親学については科学的根拠がない疑似科学であるとして批判も多く、障害者への差別を助長するものだという指摘もあります。選択的夫婦別姓制度に対しては、親学の観点から家族を崩壊させるものとして反対の立場をとっています。

活動

世界基督教統一神霊協会（統一教会）傘下の『世界日報』に寄稿していたほか、同会の政治組織である世界平和女性連合の機関紙『Ideal Family』で巻頭コラムを担当していました。保守的思想を教科書に反映させることを目指した保守団体・新しい歴史教科書をつくる会に所属し、同会の内紛後は、その分派である「再生機構」に属していました。靖国神社参拝については、「国を愛する心があるかどうかの踏絵になる」と述べ、政治家の靖国神社参拝を支持する立場を表明しています。

著書

木村治美は多数の著書を執筆しており、エッセイを中心に幅広いテーマで知的な考察を展開しています。

『黄昏のロンドンから』（PHP研究所）
『静かに流れよテムズ川』（文藝春秋）
『主婦の天気図』（文藝春秋）
『新交際考 日本とイギリス』（文藝春秋）（のち改題『イギリス交際考』）
『もう一つ別の生き方 とらわれない魅力の女とは』（青春出版社）
『しなやかに女の時間』（海竜社）
『裸足のシンデレラ 名作の中の女たち』（芸術生活社）
『あらあらかしこ』（講談社）
『こころの時代に 私の精神分析入門』（文藝春秋）
『ドウソン通り21番地』（集英社文庫）
『手間ひまかけて女の時間』（海竜社）
『ちょっとだけトラディショナル』（集英社文庫）
『こころと技術革新 ノンフィクション』（学習研究社）
『気ままな幸福論』（PHP研究所）
『主婦の建築ウォッチング』（文化出版局）
『心をこめて家族の時間』（海竜社）
『しなやかな教育論 私の臨教審レポート』（文藝春秋）
『エッセイを書きたいあなたに』（文藝春秋）
『女の流儀 暮らしの作法』（海竜社）
『普通の時間』（海竜社）
『エッセイを書くたしなみ』（文藝春秋）
『自分をつくる生涯学習』（広池学園出版部）
『知性を磨く文章の書き方』（PHP研究所）
『六十代からのエッセイ教室 エッセイ力は人生力』（海竜社）
『木村治美エッセイ集 老いの仕合わせ』（海竜社）

その他、共著、編著、監修、翻訳書も多数あります。

テレビ出演

世界まるごとHOWマッチ（毎日放送、1983年6月30日） - ゲスト解答者

関連項目

新しい歴史教科書をつくる会
右翼
* 統一教会

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