木村進 (海軍軍人)

木村進：海軍中将の生涯

木村進（きむら すすむ）は、1891年（明治24年）6月1日に生まれ、1980年（昭和55年）3月16日に亡くなった、日本の海軍軍人です。最終階級は海軍中将です。

生い立ちと海軍入隊

栃木県出身の木村は、1912年（明治45年）7月に海軍兵学校（40期）を卒業しました。翌年12月には海軍少尉に任官し、巡洋艦「常磐」に配属されました。1918年（大正7年）12月からは、海軍大学校で航海術を1年間学びました。

海軍でのキャリア

1919年（大正8年）12月、木村は駆逐艦「松江」の分隊長に任命され、その後、「天津風」、「秋風」、「高崎」といった艦艇で航海長兼分隊長を歴任しました。また、運送船監督官や「阿蘇」での勤務も経験しました。

1925年（大正14年）12月には海軍少佐に昇進し、練習艦「春日」で教官を務めました。1926年（大正15年）11月には、軽巡洋艦「鬼怒」の航海長兼分隊長となり、その後、「妙高」、「日向」でも同様の役職を経験しました。1931年（昭和6年）12月には海軍中佐に進級しています。

1932年（昭和7年）12月からは、「春日」と「富士」で教官を兼任し、海軍砲術学校でも教鞭を執りました。その後、「浦波」、「潮」の各駆逐艦長、第2駆逐隊司令などを歴任し、1936年（昭和11年）12月には海軍大佐に昇進、第19駆逐隊司令に就任しました。1937年（昭和12年）12月には軽巡洋艦「川内」の艦長となり、横須賀工廠航海実験部長、「三隈」、「榛名」の各艦長を歴任。

太平洋戦争とその後

1941年（昭和16年）8月、木村は水路部第1部長に任命され、太平洋戦争開戦を迎えました。1942年（昭和17年）3月には第一航空艦隊司令部付となり、第10戦隊司令官に異動、同年5月に海軍少将に進級しました。1943年1月19日には、駆逐艦「秋月」が被雷損傷した際に負傷しています。同月、横須賀鎮守府付となり、第11水雷戦隊司令官、第3艦隊司令部付を経て、二度目の第10戦隊司令官に就任しました。1944年（昭和19年）11月には軍令部出仕となり、翌月には最後の海軍航海学校長に就任しました。

1945年（昭和20年）5月、海軍中将に進み水路部長となり終戦を迎えました。同年11月には予備役編入となっています。1947年（昭和22年）11月28日には公職追放の仮指定を受けました。

栄典

木村は、その功績により、以下の栄典を受けています。

1914年（大正3年）1月30日 - 正八位
1916年（大正5年）1月21日 - 従七位

まとめ

木村進は、海軍軍人として長きにわたり日本海軍を支え、太平洋戦争では水路部長を務めるなど、重要な役割を果たしました。その生涯は、日本の海軍史における重要な一ページとして記憶されるでしょう。

参考文献

海軍歴史保存会編『日本海軍史』第9巻、発売:第一法規出版、1995年。
防衛庁防衛研修所戦史部『南東方面海軍作戦＜2＞ガ島撤収まで』戦史叢書第83巻、朝雲新聞社、1975年。

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